不測の“トンデモ質問”への対応力はさすがの一言だった。ジャニーズの5人組アイドルグループの嵐が1月27日、大勢の記者を前に活動休止発表会見へ臨み、神対応を見せつける一幕があった。
事前にファンクラブへ掲載した動画の中で、2020年12月31日をもって活動を休止することを電撃発表していた嵐。直後に開催された会見では、“何からも縛られない自由な生活をしてみたい”というリーダーの大野智による願望を発端にメンバー5人で話し合いを重ねた結果、およそ2年後に一旦嵐という国民的グループを“たたむ”決断を下したと明かされ、ファンならずとも多くの人々に衝撃を与えるものだった。
ジャニーズ随一の人気を誇る現役バリバリのアイドルグループによる活動休止発表会見において、記者とのやり取りでは笑顔やユーモアを織り交ぜる余裕すら見せた5人だが、とある記者からの“(突然の活動休止発表は)無責任ではないか?”との質問が投げかけられた際には、5人の顔から笑みは一気に消え、冷静な櫻井翔による「2年かけて感謝の思いを伝えていくこと。これは我々の誠意です。たくさんのパフォーマンスを見てもらい、それが果たして無責任かどうかを判断していただければ」とのパーフェクトな返答を引き出した。
この“無責任”との質問を投げかけた記者については、嵐ファンを中心に多くのネットユーザーから罵詈雑言のターゲットとされ、各局のワイドショーMCやコメンテーターからも件の質問に対する厳しい非難の声が頻出。しかし、結果的にこの“無責任”質問は嵐の結束や絆、そしてレスポンスの早さなどを証明し、彼らにとっては最高のアシスト役となったことは間違いない。
「休養が欲しいとの理由で活動休止の発起人となった大野をかばうべく、すぐさま“リーダーのせいでこうなったというのはゼロです”と返した二宮和也や、きちんとファンへの誠意を考慮したことを説明した櫻井など、あの不測の質問があったおかげで、ある意味、嵐の固い結束が改めて示されました。また、2017年6月頃に大野が他メンバーを招集して活動休止の提案をしたと明かしましたが、その情報が“スッパ抜かれる”ことなく、5人の口から最初に活動休止を発表できたというのも嵐の絆の深さを物語っています。やはり、2016年末に解散し、“仲間割れ”や“空中分解”といった様相を呈していた先輩のSMAPとはあらゆる面で異なっていたと言えるでしょう」(テレビ誌ライター)
彼らのブレない絆と一枚岩としての姿勢は、“無責任”質問を無効化するほどの威力と存在感があったということだ。
(木村慎吾)