お笑いコンビ・キングコングの梶原雄太と、ユーチューバー・カジサックの表と裏の顔が見え隠れしている。
“カジサック”の名義で昨年末よりYouTubeの世界へ参入した梶原は、現在までに様々な分野のインフルエンサーとコラボし、業界の垣根を超えた活動を続けているが、芸人以外の立場の著名人と共演する際には、細心のケアやマナーが求められたのかもしれない。
2月2日に開催された「ホリエモン万博2019」のとあるイベントにカジサックと共に参加した評論家の宇野常寛氏は、梶原から“失礼な絡み”があったとして立腹し、イベント途中ながら退席すると、自身のツイッター上で梶原の無礼な振る舞いや“形式上の謝罪”を糾弾。梶原からは“失礼な絡み”の釈明として、「皆が面白くなるためにした」との説明を受けるも、宇野氏は“その皆の中になぜか自分が含まれていない”などと憤慨し、イジリとイジメの境界線についての議論にも波及している。
「梶原はこれとは別件で自身のユーチューブチームの部下でスタッフのヤスタケ氏に対して、彼が愛用しているスニーカーのコレクションを全て菓子の“スニッカーズ”にすり替えるというイタズラのドッキリを仕掛けたところ、『やりすぎ』『スタッフがかわいそう』との批判が集まっていました。少し遡れば、お笑いタレントのサンシャイン池崎の実家を“公衆便所”と揶揄したことでも炎上しています」(テレビ誌ライター)
炎上に次ぐ炎上という日々を過ごす梶原だが、その背景にはYouTubeにおける“表向きの低姿勢”が裏目に出ているのかもしれない。
「そもそもキングコングといえば、吉本興業の歴史の中でも抜群に出世の早いスーパーエリートとしてチヤホヤされた歴史があり、まだプロになる前の養成所時代から“売れっ子”として活躍していた天才コンビだったのです。そんな栄光の時代があった梶原がジャージ姿で年下のユーチューバーに敬語でペコペコしながら、動画配信者としての心得やハウツーを学んでいる姿には大きな違和感を覚えますが、梶原本人はYouTubeという庭では“初心者”であるという姿勢を崩さずに駆け出しユーチューバーの座を受け入れていました。しかし、最近になって一部のスタッフや共演者への横柄な態度や振る舞いが明るみになると、相手の立場やキャラクターを鑑みた上でその接し方を変えているかのような印象を与え、普段の動画内での低姿勢すらも“ワザとらしく”写ってしまっています。やはりどこかに芸人としての全盛期を忘れられない気持ちがあるのでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
また、ネット上にはホリエモン万博のイベントで宇野常寛氏をバラエティ番組のようなノリでまくし立てる様子を収めた動画が拡散されているが、全ての世代や異業種の人間にこのノリが通用するかどうかは未知数であり、また相手との信頼関係や親密度にも依拠するだろう。
芸人として崖っぷちのタイミングでYouTubeの世界へと飛び込んだ梶原だが、まずはその横柄かつ過剰なイジリ芸や相手によって言動や姿勢を変える“二面性”からの脱却も図るべきなのかもしれない。
(木村慎吾)