2月10日に米ロサンゼルスで開催された「第61回グラミー賞」の授賞式に、嵐が5人全員そろって参加していたことが明らかになった。
2月11日放送の報道番組「news zero」(日本テレビ系)では月曜キャスターの嵐・櫻井翔がグラミー賞の様子を現地からの生中継を交えてレポート。ここで嵐全員が5年ぶりに海外で揃ったことを明かしたほか、授賞式でのドレスコードであるブラックタイ(タキシードなどの正装)で着飾り、車で会場に移動する様子などが報じられた。
日本のメディアでは櫻井の姿のみが報じられたが、台湾や韓国などのアジア系メディアでは、授賞式会場にいる嵐メンバーの写真を掲載。授賞式での写真撮影は基本的に自由となっており、ジャニーズ事務所への忖度が存在しない海外メディアでは、嵐の写真も撮り放題だったのである。そんな海外メディアの記事からは、現地で嵐がどんな扱いだったのかも伝わってきたようだ。芸能記者が耳打ちする。
「今回の『news zero』では櫻井キャスターによる取材の体を装っていたものの、グラミー賞の授賞式に関して言えば嵐はあくまで一般観覧客に過ぎず、櫻井もレポートのなかで席番号の入った入場チケットを見せていました。それに対して人気韓流グループの防弾少年団(BTS)はレッドカーペットに招待され、授賞式本番では最優秀R&Bアルバム賞のプレゼンターとしてステージに登場。グラミー賞の公式サイトで『BTSが我々の心をつかんだワケ』という記事が公開されるなど、当事者としてグラミー賞に参加していました。このようにグラミー賞ではアーティストのBTSと観客の嵐という差が露呈し、いわば格下扱いに甘んじる形となったのです」
BTSではもとよりメンバーのRMが英語に堪能。昨年には日系アメリカ人の人気DJであるスティーブ・アオキとコラボした全編英語詞のシングルもリリースしている。もっとも国内市場の小さな韓流アーティストは海外で稼ぐしかなく、日本国内だけでドームコンサートを連発できる嵐と比べるのはフェアではないという見方も否定できない。
「両者の置かれた環境は大きく異なっており、ビジネス面でアメリカ進出を迫られたBTSと嵐を単純比較するのは無意味です。とはいえ海外メディアの報道がなければ、プレゼンターとして登壇しているBTSを、嵐が客席から観ているという対比を実感することもなかったはず。果たしてジャニーズタレントは今後も、グラミー賞を指をくわえて観ているだけでいいのか。今年の授賞式からはそんな問題提起を感じたファンもいたのではないでしょうか」(前出・芸能記者)
グラミー賞の会場で嵐たちは単なる観客に過ぎず、取材陣が押し寄せることもなかった。もっともそんなフリーな環境をメンバーたちも楽しんでいたのかもしれない。
(白根麻子)