2018‐2019フィギュアスケート四大陸選手権をSP5位からの逆転優勝で飾り、時の人となった紀平梨花選手。強さの秘密として、女子選手では跳べる人が限られるトリプルアクセルが注目されているが、紀平選手の強みはそれだけではない。
「2月11日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)で、紀平選手の強みを安藤美姫の解説で分析。2つの『調整力の高さ』に言及していました。1つ目は、ケガに対する調整力です。紀平選手はSP前の公式練習で転倒し、左手薬指を亜脱臼していました。ジャンプの時に手が強く握れず、いつものようなジャンプができないはずでした。そこで紀平選手は跳び方を変えて、ジャンプの軸である右のほうに自分の体を寄せていく意識を持って跳んだというのです。体で覚えているいつものやり方を調整し、臨機応変に変えられるところがすごいのだ、と。2つ目は気持ちの調整です。ショートプログラムで失敗して5位になっても、精神力の強さで気持ちを切り替えて、フリーに臨んでいます。紀平選手は、気持ちをポジティブに持っていき、しなくてはならないことだけを考えようと思ってしっかりフリーを滑り切ったとコメントしていますが、まさに心の調整がうまくいったのです。その2つの調整力が逆転優勝に導いたのだという分析でした」(スポーツライター)
紀平選手は、トリプルアクセルなどのジャンプ以外も技術が高く、それが好演技、高評価につながっている。さらに、調整力の高さとそれができる集中力の高さ。これらの要素が逆転劇に導いたということのようだ。
国際試合で連勝を続ける紀平選手。この調整力の高さで世界選手権に挑み、ぜひとも連勝を続けてほしいものだ。
(芝公子)