ミュージシャンで俳優のピエール瀧容疑者が3月12日、法律違反の薬物の所持・使用で逮捕された。この一件にディズニー映画のファンが大きく心を痛めているという。
その瀧は、14年公開のアニメ映画「アナと雪の女王」にて雪だるまキャラ・オラフの吹替を担当。その後も短編映画「アナと雪の女王 エルサのサプライズ」といった関連作品でオラフの声を務めている。しかも11月22日には「アナ雪」の続編が日米同時公開される予定で、今回の逮捕が大きな影響を与える模様だ。
「まず続編への出演はあり得ませんし、これまでの作品に関しても既発のDVDでは瀧の声を録りなおす対応が考えられます。とくに『アナと雪の女王』には子供のファンも多いことから、声だけとはいえ出演者が逮捕されたことによる影響は甚大。しばらくは瀧を巡る混乱が続きそうです」(映画ライター)
こうなったら「アナと雪の女王」を制作したディズニーもさぞや怒り心頭に発していそうなものだ。だが意外にも、瀧に対しては冷静な対応になりそうだというのである。映画ライターが続ける。
「もちろん対応に追われる日本法人では瀧に対して複雑な思いもあるでしょうが、アメリカ本国では今回の件をさほど大きなこととは受け止めていないようです。実際、アメリカ現地では瀧の逮捕はほとんど報じられておらず、『ディズニー俳優が逮捕』とは捉えられていないのが実情。アメリカの映画界から見れば瀧は現地向けの吹替版に起用された声優に過ぎず、“ディズニー俳優”とはみなされていないのでしょう」
アマゾン傘下の映画情報サイト「IMDb」ではピエール瀧も俳優として紹介されているが、出演作は「そして父になる」「凶悪」「進撃の巨人」の3本のみを列挙。「アナと雪の女王」(原題:Frozen)については言及されていないのである。どうやら瀧の逮捕を巡って右往左往しているのは、ここ日本だけのようだ。
(白根麻子)