昨年、オトナの女性たちの間でムーブメントを起こしたドラマが2本あったことを覚えているだろうか。
ひとつはTBSの木曜ドラマ「同窓生~人は、三度、恋をする~」、もうひとつはフジテレビの木曜ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」だ。
前者は30~40代の女性を中心に、同窓会での再会⇒恋愛という展開に期待を抱かせ、後者は人妻の不倫願望を喚起させた。
実際、これらドラマのようなロマンティックな恋愛にあこがれて、リアルに行動を起こしてしまった女性も多いという。
しかし、やはりドラマはドラマ。美しく切ない終止符が打たれるのかと思えば、現実はそうではなかったようだ。
昨年の秋、高校の同窓会で当時付き合っていた男性と再会、関係を持ってしまったという会社員(35)のSさんはこう話す。
「一回寝たことで、高校時代の甘酸っぱい思い出がなんだかドロッとしたものに変わってしまった気がします。私は未婚だけど相手は妻子持ち。私はまだちょっと気持ちはあったけど、向こうは完全に遊びでしたね。『絶対に電話やLINEで連絡してこないでね』と念を押されました。
でも、同窓会以降もときどき呼び出されてセックスする関係が続いています。虚しいので断ち切りたいけど、私も今はそういう相手がいないから、寂しくてついズルズルと‥‥」
昔の恋人だったはずが、ただの「都合のいいオンナ」に成り下がってしまった、そんな悲しい顛末となったようだ。
また、同窓会からの昼顔‥‥という展開を体験した33歳・主婦のNさんの現状はこうだ。
「年末の同窓会でなんとなくイイ感じになった相手とエッチしちゃいました。私も相手も既婚者ですが、子どもはいません。年末にそういうことがあって以降、正月を夫の実家で過ごしたときには、なんだか逃げ出したい気持ちになりました。夫のことが好きなのか、彼のことが好きなのか、気持ちの整理ができなくて。それで同じ同級生の女友達に相談したら、『アイツ、別の女とも何人かやってるよ』と教えられショック。正月にあんなにモヤモヤしたのはなんだったのかと呆然としちゃいました」
昼顔のように熱い恋愛に身を投じることもできず、ただ節操のないオトコの餌食になっただけという、こちらも虚しい結果に終わったようだ。
現実世界ではドラマのような美しい物語にはならない。それはわかっていても、つい「もしや‥‥」と思ってしまうのが女ゴコロなのだろう。新ドラマがはじまるシーズン。次なる恋愛ドラマのムーブメントには、くれぐれも用心されたし。