春に新生活をスタート。仕事や進学などで、環境に慣れようと頑張っている女性が多いことと思います。そんな中やってくるゴールデンウィーク。素の自分に戻る時間ができることでその後の社会復帰が難しく、五月病になる人も多いようです。
とくに、今年のゴールデンウィークは10連休。慣れ始めた社会生活から離れる時間が例年以上に多いため、仕事や学校に戻ることを億劫に思う人が多いかもしれません。五月病になりやすい人の性格には共通点があり、それは繊細で優しい性格ということ。ゆえに、周囲からのストレスには弱いのです。これを心理学では「ストレス耐性が弱い」といいます。
このタイプの人たちは何かトラブルが起きたとき、他人のせいにするのではなく、「自分のせい」と思って自分を責めがちなのです。どちらかというとマイナス思考です。この思考をポジティブに変えていくことで、五月病になりにくい心のモチベーションをつくっていくことができます。
具体的には、「ポジティブな言葉を毎日書く」こと。内容はとても簡単で、「自分の性格の長所を毎日20個以上」書けばいいのです。最初のうちは、自分には長所などない、短所ならあるけれど……という人が多いですが、思考をポジティブに変えることで長所が書けるようになります。
そのためには、視点を変える習慣をつけることが大切です。例えば、“大雑把”という短所は“おおらか”という長所。“神経質”という言葉が浮かんだら、それは“きめこまやか”ということ。自分で短所と思っているところは、実は長所である可能性が高いのです。
この手法は、実際のカウンセリングの現場でも行なわれています。かなりマイナス思考の人でも、これを続けていくと自分という人格を肯定できるようになり、明るい笑顔が戻ってきます。そしてできれば、スマホやパソコンで書くのではなく、手書きがオススメです。手で文字を綴ることで、その記憶が脳に届きやすいといわれているからです。ちなみに、マイナスの言葉を書き続けると逆の効果が生まれます。どんどんマイナス思考になるので、個人的な日記を書く場合にも、あまりオススメできません。
五月病になりやすい人は、うつ病にもなりやすい傾向があります。自分で心のテンションを上げるためにも、どうぞポジティブな言葉を書いてみてくださいね。そして、ゴールデンウィークの後も、楽しい毎日を過ごしてください。
(心理カウンセラー・安藤房子)