7月21日に参議院選挙の投開票が行われ、各テレビ局ではこぞって選挙特番を放送。視聴率争いでは「池上彰の総選挙ライブ」(テレビ東京系)を抑え、有働由美子アナがメインキャスターを務める「NNN参院選特別番組 zero選挙2019」(日本テレビ系)が、唯一の二桁視聴率で民放トップに輝いた。
その「zero選挙」のキャスターを嵐・櫻井翔と共に務めた有働アナは、意外にも今回が初の選挙特番。それでいて視聴率トップを獲得したことにより、番組側ではさぞや胸をなでおろしたことだろう。だが視聴者からはその有働アナに対して、一方で厳しい声も寄せられているようだ。批判を集めた場面についてテレビ誌ライターが指摘する。
「今回の選挙特番では、2議席獲得と躍進した『れいわ新選組』の山本太郎代表が各局でひっぱりだこに。その山本代表に対して有働アナはまず、有権者の支持を集めた要因や、最も若者に突き刺さった部分といった通り一辺倒の質問でジャブを放ちました。そこから続けて、『消費税廃止あるいは奨学金チャラみたいなことを掲げてらっしゃったんですけども、実際に選挙で得た支持をこれから政策に結び付けていかなくてはいけないわけですが、その覚悟は?』と質問したのです。なぜ具体的な実現手法ではなく“覚悟”とやらを問いただすのか。意味不明の質問に多くの視聴者は理解に苦しんだでしょう」
その質問に対して、山本代表は「言ってる意味がわかんないですけど、覚悟なかったらこんなことやってませんよね」とあっさり論破。そしてすかさずニカッと笑い、有働アナを軽くあしらってみせたのである。これには有働アナも「はい、えー」と言葉に詰まりつつ、「具体的にその道筋は見えていらっしゃる…」と問い返すのが精いっぱい。それに対しても一言「当然です」と返され、役者の違いを見せつけられる形となっていた。
「有働アナはフリー転向の噂が絶えなかった16年、ドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)の公式サイトで公開されていた動画にて《プロフェッショナルとは?》と問われ、『どんな批判や中傷がきてもやり続ける覚悟』と答えていました。ほかにも普段からスポーツ選手に対して“覚悟”を問う場面が多く、どうやら彼女にとっては大事なキーワードになっているようです。とはいえ“覚悟”というあいまいな概念は、国の行く末を占う国政選挙の特番にふさわしいとは言えないかもしれません。もしかしたら選挙特番に際しても自分流を貫いたという解釈も可能ですが、視聴者には響かなかったようです」(前出・テレビ誌ライター)
今後の選挙特番でも各党の有力者に向かって“覚悟”を問い続けるのか。有働アナにはその覚悟が問われるだろう。
(白根麻子)