いよいよ開催まで1年を切った東京五輪。そのタイミングで、がぜん注目度を高めているのがEXILEが放つ最新プロジェクトの「Jr.EXILE」(ジュニア・エグザイル)だ。同プロジェクトにはGENERATIONSを筆頭に、THE RAMPAGE、FANTASTICS、そしてBALLISTIK BOYZの4グループが参画。さしずめEXILE版のジャニーズJr.と言えば、分かりやすいかもしれない。
6月29日のスペシャルイベントには企画プロデューサーのHIROが登壇し、「めちゃくちゃ期待しています」と語りつつ、「5年、10年くらい続くような壮大なエンターテインメントにしていきたい」との期待を口にした。そして7月4~7日には幕張メッセで4グループが勢ぞろいしたライブイベントの「BATTLE OF TOKYO」を開催。全12万人を動員してみせたのである。
「ジャニヲタからは『Jr.EXILE』という名称に対して《ジャニーズJr.のパクり》との声もあがっていますが、肝心なのはあくまで中身。そのパフォーマンスはいかにもEXILEらしい一面もあれば韓流グループを思わせる演出もあり、その一方でFANTASTICSは“魔法のステッキ”を振り回す可愛らしさを見せるなど、ファンを飽きさせません。そんな彼らの特徴は時代の先端を感じさせること。ジャニーズJr.が古き良き芸能界の薫りを漂わせるジャニーズの流儀を受け継いでいるのに対し、こちらはそもそもダンスシーンを源流とするEXILE TRIBEのプロジェクトゆえ、ストリートっぽさも兼ね備えています」(芸能ライター)
とはいえ、長年の実績と固いファン層を持つジャニーズJr.の底力もあなどれないはず。両者は今後、それぞれのファン層に支えられつつ切磋琢磨していくのだろうか。ここで気になるのが、来年に迫る東京五輪だというのだ。
「五輪選手は10代後半から20代前半がメインで、選手たちが普段聴いている音楽はジャニーズよりもEXILE系のほうが多いはず。そもそもジャニーズではファンの高齢化が課題の一つに挙げられており、若者の心を捉えているのはジャニーズJr.よりもJr.EXILEのほうかもしれません。そして東京五輪にはジャニー喜多川氏が強いこだわりを見せていたものの、7月9日に亡くなったこともあり、ジャニーズ事務所としても五輪へのコミットは減った可能性もあります。それに対してEXILEではUSAが『東京五輪音頭2020』の振付を担当し、6月26日には『TOKYO 2020と祭でつながろう発表会』にも出席するなど、東京五輪への関わりを強化。こういった状況を鑑みると、東京五輪前後にはジャニーズJr.よりもJr.EXILEのほうが目立つ存在になっている可能性は十分に有り得るのです」(前出・芸能ライター)
もちろんテレビ局の五輪レポーターなどでは、ジャニーズのデビュー組が派手に活躍するはずだ。だが今後5~10年というスパンで見た場合、事務所の将来を背負うのは現在のジュニア世代のはず。今後、業界の勢力図にも変化が生まれるのかもしれない。
(浦山信一)