クリニックで行われる「医療脱毛」と、エステサロンで行われている「光脱毛(IPL脱毛・プラズマ脱毛など)」は似て非なるもの。医療機関では医師が常駐し、「有資格者(医師や看護師)」が脱毛照射を行いますが、エステサロンでは医療従事者ではない「エステティシャン」が照射を行うため、こんなトラブル体験もあるようです。
■肛門周りをやけど
国民生活センターに寄せられた30代女性の体験談によると、デリケートゾーンの光脱毛で店員が肛門周りに光を照射させたところ、激痛が走ったといいます。痛みを訴えたものの、店員からは「痛いほうが効果がある」と言われ、そのまま施術を続けたとか。しかし、あとで鏡で確認したら、肛門の上あたりがやけどになっていて、皮膚がズルむけの状態に! 病院では「完治には1年以上かかることもある」と言われたそうです。
■シェーバーで陰部に傷
エステでデリケートゾーンを施術した後、陰部にかさぶたがあることに気づいたというケースも。皮膚科医の診断によれば、シェーバーで下処理をしたときの施術ミスが原因ではないかとのこと。
せっかくキレイになるために行ったのに、やけどや傷の跡が残ったりするのは嫌ですよね。全国の消費生活センターなどには、2012年度以降の約5年間に、脱毛施術により危害を受けたという相談が964件も寄せられているとか。その内訳をみると、エステで受けた脱毛によるものが680件、医療機関で受けた脱毛によるものが284件でした。もしこうしたトラブルがあった場合、エステ脱毛サロンには医師が常駐していないことから、クリニックでの脱毛のときと比べて、皮膚科を受診するまでに時間を要してしまうことになりそうですね。
■元大手エステサロン店員が告白! 脱毛完了まで3~5年は当たり前!?
脱毛は完了するまでに12~24回ほど施術を受ける必要があります。それでも、数ヵ月程度でつるつるになるイメージがありますよね。でも、元大手エステサロンの店員によれば、一時期は客が殺到して2~3ヵ月は予約がとれない状況にあったため、完了までになんと!3~5年かかったこともあったとか。3割程度は途中解約し、1部位5回程度で済む医療レーザー脱毛に切り替える人も多くいたそうです。
脱毛はキレイでつるつるの肌を作る手段の一つではありますが、いろいろなトラブルに巻き込まれないためにも、こうしたエステ脱毛の事実があることは知っておく必要がありそうです。