9月28日に最終回を迎えたドラマ「サギデカ」(NHK)で不幸な生い立ちを払いのけるように、詐欺グループの「かけ子」こと実行犯担当になった加地颯人を演じた高杉真宙。主演の木村文乃演じるカタコトしかしゃべれなかった幼い頃に「かけ子」をしていたことのある現職刑事・今宮夏蓮と加地は、振り込め詐欺事件をきっかけに奇妙な信頼関係を築いていくのだが、高杉はベテランのような丁寧さと23歳らしいフレッシュな感覚で主演の木村を立てつつ、詐欺に手を染めていく若者を見事に表現した。
「高杉は公開中の吉岡里帆主演映画『見えない目撃者』でも、吉岡演じる視力を失った元警察官のなつめとともに犯人を捜索する高校生のスケボー少年・春馬を好演。やはり吉岡を立てつつも、映画に余韻を持たせる名演技を見せています。主演女優を押しのけてでも自分が前に出ようとする若手俳優が多い中、高杉の姿勢は謙虚で静かなうえに落ち着いている。『サギデカ』でも熱くなる夏蓮を静かに威圧する加地と高杉自身が重なって見えることがたびたびあるほど。高校生を演じても違和感のない清潔感と、すでに名バイプレーヤーのような演技力のある高杉にとって、ドラマ『サギデカ』と映画『見えない目撃者』はどちらも当たり役。今後のブレイクが期待されます」(女性誌記者)
桐谷美玲や黒木メイサらが所属する事務所「スウィートパワー」にスカウトされた高杉。同事務所は女性のみが所属していたため、高杉のために「スパイスパワー」が新たに作られたというほど、期待をかけられ大事に育てられてきたという。その甲斐あって、今まさに大輪の花を咲かそうとしていると言えよう。