みなさんは、普段食べている定番食品について、「昔から変わらないなぁ」「やっぱりこれだよね」など、長年、味は変わっていないと思っていませんか? 実は、消費者の味覚の好みというのは時代によって変化するため、各メーカーは、味を時代に合わせて少しずつ調整しているのです。
例えば、丸美屋のふりかけ「のりたま」。長年、ずっと変わっていないと思いがちですが、実は1960年の発売以来、なんと8回も味を変えてきたというのです。それは塩分を大幅に削減したり、たまごそぼろを増量して食感をアップさせたり、たまごと海苔のバランスを調整したりと、実にさまざまな工夫を施していたのです。とくに、のりたまのように複数の具材が入った食品は、その配合比率にも気を使っているようです。
とはいえ、長年、その配合比率を守り続けている食品もあります。その代表が、「亀田の柿の種」。その誕生から53年間、長くベスト比率とされてきた柿の種とピーナッツの「6:4」の配合比率が絶妙な味わいを生むとされてきたのです。
ところが、時代の変化とともに、味の見直しを図ろうと考えた亀田製菓は、2019年10月1日~11月27日の期間、柿の種とピーナッツのベスト比率を、TwitterやLINE、ハガキから投票できるキャンペーンを実施することを発表。その結果をもとに、商品を見直すことも考えているそうです。
そもそも、「6:4」がベストだと思っていた人たちにとっては、「えっ、柿の種が変わっちゃうの?」とショックを隠せないことでしょう。でも、そういった人たちも年を取れば、やがて亀田の柿の種が食せなくなるほど歯が弱っていきます。そのベストな比率は、若き世代の好みにお任せするというのも一つの考え方ではないでしょうか。
53年の「6:4」の幕が閉じるのか、それともやっぱり「6:4」なのか。今から楽しみですね。