お笑いタレントの明石家さんまが10月12日放送のラジオ番組「ヤングタウン土曜日」(MBS)に出演し、自身の個人事務所へ雨上がり決死隊の宮迫博之を招き入れる際に投げかけた“唯一の質問”を明かしている。
反社会的勢力への闇営業と金銭授受の騒動によって、長く所属していた吉本興業と半ば“喧嘩別れ”の形となってしまった宮迫。現在は各地で子供食堂なるボランティア活動に励むなど、猛省の日々を過ごしていると報じられているが、さんまは未所属状態の宮迫を自身の個人事務所に預かる意向をかねてより示しており、入所の際にはたった一つの質問を宮迫に投げかけたという。
「(宮迫に)お前、笑わしたいか?って。これから人を。そしたら“はい、笑わせたいです”と。じゃあ仮でうちの事務所来いよ、笑わしたかったら。というだけのことやねん」と宮迫とのやり取りの内容を明かしたさんまは、続けて「とやかく人間性とかどうのこうのよりも、それが先輩が後輩にやってあげられることやろ。それのお手伝い、ちょっとしたアシスト、俺の出来る限りのことは、ってこと」とも語り、本人に笑わせたいという意志さえあれば、他の面は気にしないというポリシーを強調した。
「“面白いか、面白くないか”のみに焦点を当て、他のことは大したことではないというさんまの哲学が如実に現れているコメントであり、笑いに一点集中し続けてきた彼の生き様でもあります。また、すでにお笑い芸人として長く活動してきた宮迫に改めて『笑わしたいか?』と尋ねたのは、さんまに“ある疑問”があったからでしょう。まず、騒動となった反社会的組織への闇営業の席で宮迫が本業である漫才やネタでなく、歌を熱唱して金銭を受け取っていたことは、爆笑問題の太田光からも『一番腹立つ。あいつは中途半端。ネタをやったら金を貰うのが芸人。(歌なのか笑いなのか)何を一番大事にしていたかということ』と猛批判を受けました。さんま自身も、かねて映画やドラマへの出演を後輩に自慢し続けていた宮迫の姿勢を番組内で咎めたことがあり、お笑い一本ではなく、歌や演技に傾倒しているかのように映る宮迫の言動から“笑いへの愛”が本当にあるかを確かめたかったのかもしれません。番組収録中のスタジオを『戦場』と捉えるさんまですからね。中途半端な気持ちの芸人であれば、自身の事務所には招きたくはないという想いなのでしょう」(テレビ誌ライター)
さんまの短いながらもこだわりが詰まった「お前、笑わしたいか?」との質問に、「はい、笑わせたいです」と答えた宮迫。今後はこの答えを表舞台で体現すべく、まずは世間からの許しを請う必要がありそうだ。
(木村慎吾)