フィギュアスケートGPシリーズ第2戦のカナダ大会に出場した本田真凜選手。大会直前、移動中のタクシーで田中刑事選手とともに、事故に遭い、負傷するというアクシデントに見舞われていた。棄権するのではと危ぶまれたものの、右足にテーピングをして出場。SPは事故の動揺もあったのか10位だったが、FSではすべてのジャンプをノーミスで決めて、最終的に179.26点で6位という成績を収めた。
ケガさえなければもっといい順位が狙えたのかもしれないが、どうやら上位への道はそう簡単に切り開けるものでもないようだ。
「この大会では、ロシアのアレクサンドラ・トゥルソワ選手が4回転ジャンプを3つも跳んで、世界歴代最高得点をマーク。230.33点という高得点を出した紀平梨花選手でさえ、10点以上の差をつけてられてしまいました。さらに、5位までが200点超えというレベルの高い試合でした。今は女子でも200点超えでないと表彰台は難しいです」(スポーツライター)
本田選手は、昨年の成績不振を受けて特別強化選手枠からはずれ、今年は強化選手Aのグループ。GPシリーズのエントリーは1回しかできなかった。ところが、特別強化選手である三原舞依選手が体調不良のため、10月4日にカナダ大会の欠場を発表。本田選手に出場権が回ってきたのだ。
交通事故に遭い実力を出し切れなかったとすればなんとも不運な出来事だが、そもそも出場を引き寄せたことが強運の持ち主の成せるワザと言えよう。
11月8日から10日に開催されるGP中国杯にエントリーしている本田選手。今度はぜひとも納得のいく演技を見せてほしいものだ。
(芝公子)