11月2日にNHK BSプレミアムで「“朝ドラ”同窓会おしん」が放送され、幼い頃のおしん役を演じた小林綾子を始め、おしんの父・作造(伊東四朗)、母・ふじ(泉ピン子)、奉公先のお加代(東てる美)を始め、出演俳優6人が36年ぶりに再会。奇しくも放送された日が、今年4月から再放送されている「おしん」の最高視聴率62.9%を記録した日だったために、大きな注目を集めている。
「朝ドラ『おしん』は、山形の貧しい小作農の家に生まれたおしんが苦労を重ねながら、明治、大正、昭和の激動期を生き抜く橋田壽賀子脚本の女の一代記です。全話の平均視聴率52.6%と朝ドラ史上燦然と輝く金字塔。朝ドラ100作を迎えた今年4月からBSプレミアムで再放送され、当時『おしん』を見ていなかった若者からも絶賛の声が寄せられています」(テレビ誌ライター)
特に2日に再放送された第186話は、平均視聴率62.9%を記録した神回。
「先月、最愛の母・ふじ(泉)を皮切りに、おしんの親友・加代(東)の夫の自死。さらには元・奉公先で加代の実家でもある加賀屋が潰れる展開に衝撃が走っていました。さらにこの回は、女郎に身を落とした加代に、おしんが会いに行くというまさに緊迫した場面。再会も束の間、その翌日には病からこの世を去るという劇的な展開に、ネットには『お加代さまがあまりに不憫で、これ以上の地獄はないって思ってた佐賀編を軽く超えて来て震えてる。もう許して壽賀子』『壽賀子、鬼すぎる。(中略)壽賀子が鬼なんじゃなくて、鬼現実が確かにあったのよね』といったコメントや、加代の遺書が読み上げられると『おしんと遊んだ幼い頃がいちばん幸せだったって、お加代様…泣ける』といった涙腺崩壊コメントも数多く寄せられています」(前出・テレビ誌ライター)
同窓会では、泉が以前に出演した朝ドラ「なっちゃんの写真館」で出演シーンをカットされたことから当初出演依頼を断っていたことや、当時多忙を極めていた夫役の伊東四朗を泉が口説いたことなど、撮影秘話が次々に明かされた。
しかしNHKは、喜んでばかりもいられないという。
「現在BSプレミアムでは、『おしん』の後に戸田恵梨香主演の朝ドラ『スカーレット』を放送中。ところが平均視聴率20%を割ることもしばしば。これからさらに盛り上がりをみせる『おしん』に押され、視聴率が頭打ちにならなければいいのですが」(夕刊紙記者)
NHKも「おしん」の同窓会番組を作っている暇があったら、もっと「スカーレット」を盛り上げた方がいいのかもしれない。
(窪田史朗)