反社会的勢力への闇営業騒動により、芸能活動を謹慎しているお笑いコンビ・雨上がり決死隊の宮迫博之に対する“手厚いケア”を巡って、大御所の明石家さんまへの非難が相次いでいる。
所属する吉本興業で長年世話をしてきた宮迫の不祥事とあって、さんまは初夏に件の騒動が発覚した直後から自身のラジオ番組やバラエティ番組で擁護の姿勢を見せており、吉本から契約解除されている宮迫の今後についても、自らの個人事務所で面倒を見る意思があると表明。
また、複数年にわたる所得隠しが発覚し、宮迫と同じく芸能活動を休止しているチュートリアルの徳井義実についても「FNS27時間テレビ」(フジテレビ系)で「俺らがなんとか助けてあげないとあかん」と言及するなど、後輩への義理を通してきたさんまらしい振る舞いではあるが、あまりにも“過剰なケア”は世間の反感を買ってしまうのが関の山である。
「2019年は吉本興業所属タレントによる騒動が相次ぎましたが、さんまはそのいずれにおいても擁護の立場を取り、宮迫や徳井にも厳しい言葉を投げかけることもありましたが、基本的には“助けてあげないとダメ”といったスタンスです。当然ながら世間からは『これやってしまったら、さんまさん終わったなーと思います』『さんまの好感度が下がりそう』との反発が上がっており、身内への過剰な擁護を咎める声がほとんどです」(テレビ誌ライター)
そうした中、さんまと同じく吉本興業の重鎮として位置付けられるダウンタウンの松本人志は然るべきバランス感覚を保ちつつ、それでいて後輩の復帰を間接的にアシストするという絶妙なポジションを取っている。
「詰まるところ、さんまも松本も後輩の将来的な復帰を望んでいる点では同じなのですが、それを叶えるためのアシストの仕方が全く異なります。さんまは吉本を追放された宮迫を囲い、また、自身の主演舞台へ彼をキャスティングさせるなど、公私にわたって宮迫への全面的なバックアップを続けていますが、これでは世間からはバッシングを食らってしまいます。一方で、松本は報道番組を任されていることもあり、宮迫や徳井には擁護無しの厳しい言葉を浴びせながら、バラエティ番組出演時には事あるごとにユーモアを交えながら『宮迫』や『徳井』のワードを出し、笑いの中に彼らの名前を落とし込むことで2人が復帰しやすい空気感を少しずつ用意している印象です。また、定期的に宮迫らの名前をイジることで、世間から忘れられないよう配慮している面もあるでしょう。不祥事を起こした当事者からすれば、イジって笑いにしてもらうことが最良のケアとも考えられますし、松本はそのやり方でこれまでにもタレントのベッキーや俳優の袴田吉彦らの復帰を円滑にアシストした功績がありますからね」(前出・テレビ誌ライター)
結果的に、ネットではさんまの“身内への甘さ”を非難する声は多いものの、松本に対する同様の批判はあまり見受けられないのが現状だ。
どちらも先輩芸人として愛情を持ったフォローを続けているが、世間の評価も含め、大きな違いが出ていると言えそうだ。
(木村慎吾)