お笑いコンビ・サンドウィッチマンの伊達みきおが11月30日に自身の公式ブログ「もういいぜ!」を更新し、およそ10年ぶりに漫才を披露したアンタッチャブルのザキヤマと柴田英嗣について言及している。
長くコンビとしての活動から遠ざかり、不仲説も囁かれていたザキヤマと柴田だが、2人は29日放送の「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)でサプライズ共演を果たし、見事なアドリブ漫才をお披露目。オンエア中からSNSを中心に大きな話題を集めた同放送回だが、伊達にとっても2人の揃い踏みは感慨深い瞬間だったようだ。
30日、「アンタッチャブルさんの漫才」と題したブログ記事内で、伊達は「羽田から車で自宅に帰ろうとしたら、テレビでアンタッチャブルの柴田さんが漫才らしきものをしていて…」と書き出し、「何と!本来の相方・山崎さんが出てきて…。あのファストフードの漫才が! いやぁ、すげー嬉しかった! 超久々のアンタッチャブルさんの漫才、最高でした!」と興奮気味にその胸中を表現。続けて、「お2人が昔からお世話になっている有田さんの番組で、こうして何となく復活するという(笑)またその関係性とかが見えてきて、羨ましさとか…あと何だか嬉しくてちょっと涙出ましたわ」とも綴り、異なる事務所に所属しながらもプライベートで親交の深いくりぃむしちゅー・有田哲平とアンタッチャブルの絆の深さにも触れている。
「放送後にはわざわざ“柴田さん!漫才最高でした!ありがとうございました!”という感謝のメールを柴田へ送信したとも報告した伊達。『漫才界にとっても、こんな嬉しい事はない』とも表現するなど終始2人の共演に胸を熱くしていますが、これほどの深い思い入れにはワケがあるのでしょう。というのも、アンタッチャブルは2004年に歴代最高得点でM-1グランプリを制覇し、それまで“吉本興業による吉本興業の為の大会”と揶揄された同大会に新風を吹き込みました。当時はまだ無名のサンドウィッチマンにとっては雲の上の存在だったわけですが、とりわけアンタッチャブルがM-1史上初めて“標準語の漫才”で優勝を成し遂げたコンビであり、非関西圏の全ての芸人に夢を与えた存在でした。吉本主催という事情もあり、審査員から挑戦者、さらにはMCや観客に至るまで、ズラリと“関西系”に囲まれるM-1ですが、この環境下で埼玉県出身のザキヤマと静岡県生まれの柴田が頂点に立ったというのは大きな意義を持つ快挙でした。同じく非関西圏のサンドウィッチマンも彼らの後を追うように3年後にM-1を制覇し、アンタッチャブルに勝るとも劣らないクオリティで日本中を沸かしましたからね」(テレビ誌ライター)
また、無名時代のサンドウィッチマンをいち早くテレビで起用していたテレビ朝日の深夜番組「虎の門」(2008年に放送終了)にはアンタッチャブルの2人もレギュラー出演しており、伊達にとってザキヤマと柴田は常に一歩先を行く目標のような存在だったとも考えられる。
長きにわたるブランクを感じさせない絶妙なコンビネーションを見せたアンタッチャブルと、それを見て涙を流した伊達。今後も非関西圏の実力派としてお笑い界を牽引し続けてほしいところだ。
(木村慎吾)