インターネット上の写真掲載OKを皮切りに、昨年は嵐がついに公式SNSを全面解禁。ジャニーズ事務所のデジタル元年となった。
デビュー済みアーティストで先陣を切ってSNSをスタートさせたのは、5月にインスタグラムを始めた山下智久。フォロワーはすでに404万人を超えており、国際派タレントとして盤石の地位を築きつつある。翌6月には、中国のTwitter版というべく「Weibo」でオフィシャルアカウントを開設。マメに最新情報を発信しており、100万以上の「いいね!」が付くことも珍しくない。
今年春にHuluで配信予定の国際連続ドラマ「THE HEAD」に、メインキャストで出演する山下。およそ3カ月間に及ぶ海外ロケは、現地通訳やマネージャーの同行はなく、スケジュール調整ほかすべてを1人でやり遂げたという。
「山下は俳優キャリア21年で、海外に目を向けるのは同世代の嵐や関ジャニ∞よりかなり早かったです。そのマインドを事務所が汲んでいたのか、まだNEWSのメンバーだった06年、9人組のインターナショナルジャニーズユニット『Kitty GYM』を誕生させて、リーダーを任せました」(アイドル誌ライター)
同ユニットは、当時はまだJr.だった北山宏光(Kis-My-Ft2)の「K」、伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)の「i」、戸塚祥太(A.B.C-Z)の「tt」、八乙女光(Hey! Say! JUMP)の「y」と、タイで大人気だったアイドルデュオ「GOLF&MIKE(GYM)」を合体させたジャニーズ初の国際派。フジテレビ系「女子バレーボール ワールドグランプリ2006」のイメージソング「フィーバーとフューチャー」でCDデビューした。
「デビューシングルこそ週間ヒットチャートランキングで1位を獲得しましたが、以降は失速。GOLFとMIKEは1年弱でジャニーズをクビになりました。それでもノーダメージで、逆に株を上げたのは山下。彼はKitty GYM、NEWS、山下智久、香取慎吾とのThe MONSTERS、KAT-TUN・亀梨和也との修二と彰、同じく亀梨との亀と山Pといった6つの名義すべてで、CD売り上げランキングの1位に輝いているのです」(前出・アイドル誌ライター)
国民的アイドルグループという言葉を生んだSMAP(解散)、そして今トップアイドルの座にいる嵐のメンバーでさえ成し得なかった偉業を、山下は達成していた。元FOUR TOPSのメンバーで俳優の風間俊介は、「ジャニーズの異端児」という異名を取る。しかし、ほんとうの異端児は山下。国際派タレントとしてはまだまだ、発展途上だ。
(北村ともこ)