3月30日、いよいよ「フィギュアスケート世界選手権2016」がボストンで開幕する。今シーズン、世界歴代最高得点を叩き出し、絶好調の羽生結弦選手。優勝だけでなく、さらに歴代最高得点の更新をするかにも注目が集まる。
「とはいえ、昨年はハビエル・フェルナンデス選手に敗れて銀メダルに終わっていますから、羽生選手にとって今回は優勝にも特別な思いがあるはずです」(スポーツ紙記者)
昨シーズン、羽生は腰痛に悩まされ、中国大会では衝突事故。世界選手権のわずか3カ月前には腹部の手術をし、スポーツ選手にとって大切な腹筋を切っている。
「それにも関わらず厳しい練習を積んで試合に復帰した羽生選手でしたが、優勝はフェルナンデス選手でした。羽生選手は試合後に同門の仲間を祝福しながらも『本当に悔しい』と涙ぐんでしまったんです。そんな羽生選手をフェルナンデス選手は優しくハグして『僕の中では君がいつもチャンピオンだよ』と慰めたんです。フェルナンデス選手の優しさに、さらにファンが増えたとも言われました」(前出・スポーツ紙記者)
今シーズンのGPファイナルでは、2度目の世界最高得点を叩き出した羽生に、わざわざイスから降りてひれ伏して見せるなど、お茶目な素顔をのぞかせたフェルナンデス選手。「強敵」と書いて「とも」と読む2人の熱い関係にも注目だ。
(芝公子)