2022年のNHK大河ドラマが「鎌倉殿の13人」に決定し、俳優・小栗旬が主演を務めることが1月8日、同局から発表された。
脚本を担当するのは三谷幸喜氏。三谷氏は2004年「新選組!」、2016年「真田丸」に続いて3度目の“大河ドラマ脚本”登板となる。
「今回の物語は平安時代末から鎌倉時代の初期が舞台。“鎌倉殿”は将軍を意味し、主人公である北条義時は鎌倉幕府の将軍を支えた13人の武将で最も若い人物。権謀術数渦巻く中で最高実力者に上り詰めていくダークヒーローとして描かれているようです。時代が戦国時代や幕末といった“大河ドラマヒットの方程式”からは外れること、主人公の一般的な知名度が低いことで、大河ファンからは心配の声、『三谷さんなら面白い話を書いてくれるはず』と、三谷氏登板を歓迎する声も上がっているようです」(テレビ誌ライター)
会見で三谷氏は主人公について「こんなダークな人はいない。それを明るく楽しく書くのが僕の使命」と熱く語り、「最低視聴率を更新しないのが目標」とジョークで笑わせつつ「気持ちとしては最高視聴率を更新したいと思います」と固い決意を露わにした。
三谷氏はまた、「これ以上ないというキャストを発表できるといいなと思っている。オファーを受ける俳優たちに言いたい。もし、『やばいかな』、すねに傷を持っている人がいたらぜひ、(オファーを)断ってください。みんな切に思っています」と宣言し、場を沸かせた。
「昨年の『いだてん』では出演したピエール瀧さん、徳井義実さんが不祥事で降板や出演シーンカットなど騒動が相次ぎました。今年放送される『麒麟がくる』では沢尻エリカが降板、撮り直しで放送開始が延期されるなどトラブル続きですからね。三谷さんはその点をブラックユーモアにして笑いに変えたのはさすがですね。しかし、例えば体調面などの理由であったとしても、一度、出演が発表された俳優が降板ということになったら、あらぬ疑いをかけられてしまいそうです(笑)」(前出・テレビ誌ライター)
三谷は続けて「(不祥事を起こした出演者に対し)みんな、切に思っています。『なんで引き受けるんだ』と…。ぜひ断っていただきたい」と発言し、場内は爆笑に包まれた。
果たして、無事に“ノー不祥事”で素晴らしい作品を作ることができるだろうか。楽しみにしたい。
(石見剣)