「あの人に聞かせたい」と、人々を思わずうなずかせたのが俳優で歌手の福山雅治。
福山は2月29日、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組「福山雅治 福のラジオ」(TOKYO FM)で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月19、21、22日に横浜アリーナで予定されていた「FUKUYAMA MASAHARU 30th ANNIVERSARY KICK-OFF LIVE 三十祭!!『序』」が中止になったことについてコメントした。
コメントをそのまま引用すると「大変という言葉が軽く感じてしまうんだけど、でも本当に大変」という前置きに続き、「いろんなことがわからないっていうことがいちばん怖いんですけど。恐怖っていうのはわからないところからやってきますからね。感染拡大が続くコロナウイルスの現状を鑑みての判断。これは僕だけでなく音楽をやっているエンターテインメントおよびスポーツに従事する人たち、相次いでイベントを中止せざるを得ないという状況になりました」というもの。誰が聞いても納得できる内容に「すごく真っ当なメッセージ」「親として大人として正しい意見だと感じて見直しました」と、称賛が寄せられている。
一方で、福山のコメントが、あのアーティストへ向けられたものではないかとの邪推も大量発生。
「偶然にもラジオのオンエア日の29日に、コンサートを行った椎名林檎さん率いる東京事変への批判ではないかという憶測もけっこうありましたね。というのも、福山さんが『なんで中止なのか。自分のことっていうのはそうなんですけど、何より思いをもって集まってきてくださるファンの方たちの安心、安全が第一なんです。これは、どのアーティストも一緒ですよ』と力説したから。“来場したくない人には返金する”という方法をとった椎名さんとは真反対。これにはネット上でも『本当に思いやりがあるとわかりました』『椎名林檎に聞かせたいね』『福山さんのファンは誇りに思っていい』『余裕もあるし頼りになる感じで男でも惚れます』『そうですよね、今は我慢のときですよね』と、大きく支持されています。YOSHIKIさんも同様のコメントをしていましたが、差し迫った大事なライブを中止にした福山さんの声はより響いたようです」(女性誌ライター)
東京事変は閏日デビューだったことで、今年の2月29日の公演決行にこだわったという声もある。しかし、福山の記念すべきデビュー30周年ライブもきっと本人は気合い全開で、演出のアイデアも盛りだくさんだったはず。それでもファンへの感染を第一に配慮して中止。抱える事情はそれぞれでも、受け手側の印象は大違いだ。
新型コロナへの対応によって、アーティストの株は乱高下しているようだ。
(塚田ちひろ)