今シーズンの最後を飾ったフィギュアスケート世界選手権2016。男女ともにハイレベルな闘いが繰り広げられたが、特に女子は前年の表彰台の顔ぶれが総入れ替えという大波乱で終わった。
「15年世界女王のトゥクタミシェワがロシア代表の選に漏れ、昨年2位の宮原知子が5位、同3位のラジオノワも6位に終わりました。表彰台の1人くらいは前年のメダリストということが多いのですが、昨年、今年とメンツがガラリと変わっていて、まさにフィギュアスケート戦国時代ですね」(スポーツ紙記者)。
四大陸選手権優勝の宮原選手も本郷理華選手(8位)も、ほとんどノーミスの素晴らしい演技だったにも関わらず表彰台に上がれないことからも、いかにレベルが高いかがわかる。
「そんな厳しいシーズンに復帰した浅田真央は全日本選手権の後、一時は引退も考え、姉の舞に相談したとも報道されました。今回も表彰台を逃して引退説も出ており、心配するファンも少なくありません」(前出・スポーツ紙記者)
しかし、大会後のインタビューでの浅田選手のコメントを聞くと、それは杞憂に終わりそうだ。「先のことについては考えていないとしつつも、『今回もいろいろこの試合で経験したので、これを次に生かしたい』。さらに会場を出る時には『これでスタートが切れたと思います』と言っています」(女性誌者)
浅田選手の演技を見たバンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔も『終わった時の笑顔は本当に素の笑顔で、いい笑顔だった』と安堵の表情を浮かべた。来シーズン、その笑顔をもっと見せてもらえるということなら、ファンにとってはこれ以上の朗報はないだろう。
(芝公子)