太田光が同情も…コロナ闘病の富川悠太アナに未だ批判が集まる要因

 お笑いコンビ・爆笑問題の太田光が4月15日放送のラジオ番組「爆笑問題カーボーイ」(TBSラジオ)に出演し、新型コロナウイルスの陽性反応が出たテレビ朝日の富川悠太アナウンサーについて言及している。

 富川アナは3日から高熱の症状が出ていたが、その後一時的に平熱に戻ったこともあり、6日から9日までは通常通りに「報道ステーション」(テレビ朝日系)に出演。この行動が“軽率だった”として世間から批判を集めていることについて、太田は「可哀想だよね。叩かれちゃってさ」と触れ、「病気になった人だよ。何もさ、誰だって、なりたくてなるわけじゃないんだから」と感染した立場でありながら、バッシングも受けているという富川アナの状況に同情した。

 また、“感染の疑いが少しでもある場合は勇気を持って仕事を休むべき”との世間の声があることを踏まえ、「休んでください、だろうけど。そりゃ分かるけどさ、それは後から言えばいいじゃない。『君、君』って治ってからさ」とし、病と闘っている最中の人間に指摘するものではないと主張。「落ち込んでるところに叩く、そんな人でなしみたいな感じになる? 病気の人を攻撃するって、どうかと思うよ、俺。だって苦しんでんだよ、病気になって」と富川アナの苦悩を思い遣る必要があると述べている。

「感染を報告した富川アナへの世間のリアクションが、これまで陽性反応があったことを発表してきた他の著名人と明らかに異なっていたのは、やはりその特殊な立場にあると言えるでしょう。『報道ステーション』といえば、テレビ朝日報道局の看板番組であるだけでなく、コロナ禍では視聴率20%に肉薄していた国民的なニュース番組です。未曾有の国難に不安を覚える国民の5人に1人が『報ステ』の情報を頼り、民間のテレビ局の中では突出した信頼を集める報道番組だったわけですが、そのメインキャスターがコロナの疑いを抱えた状態で情報の発信をしていたことで、裏切られたと感じる視聴者が出てしまったのでしょう。太田の富川アナへの擁護についてはネットでも、賛同の声はありながら、『発熱があるのに何日もスタジオに来て、感染者を増やした可能性があることが問題』といった意見が依然として見受けられます」(週刊誌記者)

 富川アナの行動は仕事への責任感が強い会社員であれば、誰もが共感し得るものではあるが、国民的報道番組において真実を発信する立場の人間は、すべてにおいて模範的でなければならないといったイメージがまとわりついているのも現状である。

 一刻も早い富川アナの体調快復を願うと同時に、2500万人もの視聴者を抱えていた「報ステ」もまた、世間からの信頼をもう一度取り戻す必要がありそうだ。

(木村慎吾)

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