海外には、キスやハグが挨拶代わりという国もあります。日本ではそうではありませんが、やはり恋愛においては、キスがコミュニケーションの第一段階であることはいうまでもありません。でも、付き合いの長い彼とのキス──あなたはどうしていますか?
人間って、最初は緊張感を持って接していた相手でも、だんだん気楽な態度を取ってしまいがち。付き合ってしばらくたった彼とのキス、おざなりになっていませんか?
例えば、一緒に住んでいるカップルの場合。「おはよう」のキス。「いってらっしゃい」「おかえりなさい」のキス。「ありがとう」「ごめんなさい」のキス……さまざまなシーンでお互いの愛情表現としてキスをする機会がありますよね。このとき、ただ流れ作業のようにキスをするか、優しい気持ちを込めるかで、2人の心の関わり方はうんと変化していくのです。
これは、一緒に住んでいないカップルの場合も同じこと。例えば、彼があなたの部屋に来てくれたときのキス。ドライブデートでのキス。デートの別れ際のキス。どのキスも、慣れっこにならずに心を込めてみてください。
心って不思議。優しい気持ちでの行動は、ちゃんと相手に伝わるのです。優しい気持ちになると、こちらのふとした仕草などが変化するのはもちろんですが、目に見えない“2人の空気”さえよくなるのです。
キスは、2人の幸せな習慣の始まりです。そして、終わりのない習慣にもしたいものです。本気のキスには、魂が宿ります。言葉ではない言葉として、彼の心へと響いていくのです。そしてその響きは、あなたの心に反射してきます。そしてまた、彼の心に響いていくのです。
そんなエコーを繰り返すキスは、2人の関係を美しく奏でるでしょう。ステキなキスは、会えない時間も彩ってくれます。2人の心を温かい“まんま”にしてくれるのです。
付き合いが長くなっても、いかに新鮮で温かい空間を作り続けることができるか──それが2人の恋を長続きさせ、結婚へと結びつくのではないでしょうか。
(恋愛カウンセラー・安藤房子)