会話がかみ合わない……という夫婦は多いのではないでしょうか。
このような会話のよくあるパターンとして、“妻の発言を夫が一般論で返す”というものがあります。臨床心理士の滝口のぞみさんの著書「どうして、すれ違ってしまうの? 『空気が読めない夫と突然キレる妻』の心理学」(PHP研究所刊)では、次のような夫婦のすれ違いエピソードが紹介されています。
結婚して出て行った娘がいなくて「寂しい」と妻が夫に言ったところ、夫は一般論で「娘に対して不快感情を持つことは筋違いだ」といった返しをしたそうです。夫にそのような返事をされて、妻は孤独を強く感じたとか。妻は、ただ手塩にかけて育てた娘が巣立った感慨深い思いを“共感”して欲しかっただけなのに、夫からはまさか!の冷たい返し。まさに会話がかみ合っておらず、夫婦のすれ違いですよね。
夫婦の会話は、幸福度を左右するともいわれています。カラダノートが2019年9月に実施した『ママ・プレママの幸福度に関する調査』によれば、夫婦の会話時間が長いほど幸福度は高くなる傾向にあり、「1日1時間」を越えると幸福度の平均値を越えることが分かっているそうです。やはり、夫婦の会話は大事なんですね。また、子どもの話をする人としない人との幸福度の値には4.13ポイントの差があり、前者のほうが幸福度は高かったようです。
とはいえ、かみ合わない会話では幸福にはなれません。例えば子を持つ夫婦なら、“共感しながら” 子どもの話を積極的にすることが、夫婦仲を円満にする秘訣ともいえそうです。