ますます混迷の度合いを深めるアメリカの人種差別抗議行動を巡って、大島優子や板野友美など日本人タレントのインスタグラムに、海外からの書き込みが多数寄せられている。
大島は6月2日の17時頃、そして板野は6月3日の午前0時過ぎ、インスタグラムに真っ黒な画像を投稿。板野は画像の中央にハートを描き、「私たちはこの世を愛でいっぱいにするために生まれてきた」とのメッセージを日本語と英語の両方で付けている。これらの投稿には2万件以上のいいねが付いているが、その一方で英文による注意を促すコメントも多数書き込まれている。二人の投稿の何が問題だったのか?
「抗議行動に賛同するため真っ黒な画像を投稿する動きは世界全体に広まっています。大島と板野の二人も、そうした運動に賛同してこの投稿をしたのでしょう。二人は最初の投稿時に『#blacklivesmatter』(黒人の命は大切)というハッシュタグを付けた。これは2013年から使われており、黒人に対する差別や暴力へ反対の意を表明するものですが、このハッシュタグに関して《削除してほしい》と海外から英文の要請が多数入ったのです」(アメリカ在住歴を持つライター)
海外セレブやアーティストも「#blacklivesmatter」をつけて黒い画像を投稿する啓発活動を行っていたが、現在はそのハッシュタグを取りやめているケースが多い。理由はインスタグラムなどのSNSに膨大な投稿があったため、人権活動家らからの重要なメッセージが埋もれかねないという懸念からだ。同ハッシュタグは、黒人の生命や権利が侵害されている現場を報告するためのツールという使い方に変わってきているという。
その一方、今回の抗議行動に賛同を示したい場合には、米ミネソタ州で白人警官により黒人男性が殺害された6月2日火曜日を忘れないようにとの趣旨で「#blackouttuesday」というハッシュタグを用いることが推奨されている。
「それゆえ大島や板野に対しても《#blackouttuesdayに変えてほしい》との要望が多数寄せられたという形です。二人はそれらの声を受け、すぐにハッシュタグを変更。現在も賛意や感謝を示す英文のコメントが続々と寄せられています」(前出・ライター)
二人の善意がアメリカに届くことが願われるところだ。
(白根麻子)