【べらぼう最終回】綾瀬はるか演じる九郎助稲荷に「X」で飛び交った「あんドーナツを蔦重に!」の意味
12月14日に最終回を迎えたNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。脚気(かっけ)の病で生死をさまよう蔦重(横浜流星)のもとに巫女の装束で現れた九郎助稲荷(綾瀬はるか)が、「今日の昼九つ、午の刻に迎えにきますので」と死の宣告を伝えたことが話題になっている。
綾瀬が今作に九郎助稲荷として登場したのはこれで3回目。第1話では花魁、第17話では町娘や武士の扮装で登場していたため、最終回も登場するだろうと予想されていたが、その通りとなった。
しかし、この綾瀬の登場に対し「X」上には「お稲荷さん、あんドーナツを蔦重に!」「早く蔦重にあんドーナツを」「脚気なら安道名津を持ってこないと」「あんドーナツだってば」など、「あんドーナツ」という声が飛び交う事態となった。
その理由は、2009年、2011年に放送された、大沢たかお演じる脳外科医・南方仁が幕末の江戸にタイムスリップして人々の命を救う大ヒットドラマ「JIN‐仁‐」(TBS系)第1期、第2期のうち第2期・第1話で、ビタミンB1不足から罹患する「脚気」を治すため、南方(大沢)が考案したのが「あんドーナツ」だったから。この「仁」の脚本も「べらぼう」と同じ森下佳子氏によるものだ。
さらにこの「仁」で看護婦として南方を支えたのが、綾瀬演じる咲で、脚気により生死をさまよっていた咲の母・栄(麻生祐未)は、江戸時代に入手可能なビタミンB1を多く含む玄米をふんだんに使った「あんドーナツ」を食べ、脚気から復活する展開が描かれた。多くの人々が「あんドーナツ」を思い出したのも当然だろう。
一部では「綾瀬演じる九郎助稲荷はいらない」という声もあがっているが、今や森下氏の作品に綾瀬は欠かせない存在だし、綾瀬の登場で作品が華やかになるのだから、そんなに目くじらを立てなくてもいいじゃないかと、思ってはいけないだろうか。
(森山いま)
