お笑いコンビ・おぎやはぎの矢作兼が6月27日放送の「人生最高レストラン」(TBS系)にゲスト出演し、MCで先輩の極楽とんぼ・加藤浩次との思い出を振り返った。
矢作はまだお笑いタレントに転身する以前だった、20代前半のサラリーマン時代に共通の知人を介して加藤と交流。当時はまだ加藤も若手芸人の立場だったが、「お笑いを目指したいっていう奴がいるって聞いて、来たのが矢作と小木(博明)だった。矢作は当時から人当たりが良くて、うまいこと喋って、可愛げがある」と矢作の人柄に魅了されていたという。
そんな矢作の人の良さが垣間見られるエピソードとして、加藤は「雪の日に矢作に『ゲームしようぜ』って誘って。『行きます』って言ってからしばらく来なくて、やっと(矢作が)着いたら『大変でしたよ、雪で。車見てくださいよ』って。外に出て車見たらボッコボコだった」と若かりし日のやり取りを回想。矢作は雪道で車が滑り、電信柱に激突しながらも絶え絶えで加藤の自宅へ向かったとし、加藤は「それでも来てくれるから、そら可愛いでしょ」と喜んでいた。
車をボッコボコにしながらもゲームの誘いに乗った矢作は「好きでしたねぇ」としみじみ“加藤愛”にふけると、加藤もまた「俺も好きだったから」と負けじと感情をぶつけている。
「矢作は加藤とのあまりの仲の良さから、年齢も芸歴も先輩である加藤のことをデビュー当初から『コージ君』と呼び、周囲の芸人を冷や冷やさせていたといいます。“人付き合いの天才”とも称される矢作の先輩の懐に上手く入り込むコミュニケーション能力は、くりぃむしちゅーの有田哲平からも高く評価されており、かつて有田が熱心に狙っていた女性に送る“口説きメール”の文面を全て矢作が代わりに考えていたというエピソードもあります。先輩や世話になった人物への誠意や恩義を忘れない矢作らしい逸話で、とんねるずの石橋貴明もかねて『小木は嫌いだけど、矢作は好き』と冗談を交えて矢作の人懐っこさを表現。所属する人力舎でも“芸歴のトップはアンジャッシュだが、慕われるのは矢作兼”だとされ、同事務所のアンタッチャブルも1年後輩にあたる矢作だけはなぜか『矢作さん』と呼んでしまうといいます」(エンタメ誌ライター)
数々の大御所から可愛がられてきた矢作。中でも芸人デビューの架け橋となってくれた加藤への愛は格別なのかもしれない。
(木村慎吾)