「未来の職業は大きく変化する」と予想されることが増えましたが、今を生きる子どもたちは“将来就きたい職業”をどう考えているのでしょうか。
2020年1~3月、クラレが2020年3月に小学校を卒業した子どもとその親1,021名を対象に実施した調査によると、男の子が就きたい職業TOP3は「スポーツ選手」(16.7%)、「医師」(6.5%)、「大工・職人」(5.4%)で、女の子が就きたい職業TOP3は「保育士」(7.0%)、「看護師」(6.4%)、「パティシエ・パン屋」(6.1%)だったそうです。YouTuberのような“新しい職業”はTOP10入りしておらず、筆者の幼い頃に自分や友だちが夢見ていた職業と、あまり変わらないように感じます。
子どもたちが憧れるには、親世代がその世界で輝いている必要があるのかもしれません。将来、今はまだない職業を開拓する子どもたちがいるとしても、現段階ですでに計画しているという子どもたちは多くないようです。
また、同調査で保護者に対し「子どもに就いて欲しい職業」を尋ねた結果、男の子の保護者が選んだ職業TOP3は「公務員」(14.2%)、「エンジニア」(7.1%)、「医師」(6.9%)で、女の子の保護者が選んだ職業TOP3は「看護師」(12.3%)、「公務員」(9.6%)、「薬剤師」(8.3%)だったそう。自身が活躍・満足していたり、将来性があると感じていたりする職業だと考えると、多くの職業が今はまだない職業に取って代わる時代が近づいたとしても、これらの職業は長く残り続けるかもしれません。
未来に希望を持ち、夢に向かって進み始めている子どもたちのために私たち大人ができることは、今できることに精一杯取り組み、子どもたちが豊かに生きるためのヒントを示すことかもしれません。その中で生まれる新しいアイデアが、これからの職業を少しずつ変えていくのだとしたら、今は想像もできないような未来の新しい職業も、私たちの行動に影響されるのかもしれませんね。
(Nao Kiyota)