現在、SNSを中心に、「読むと胸くそが悪くなる」と、大きな話題になっている漫画がある。その名も「今日も拒まれてます」。漫画家のポレポレ美が、「夫婦間の問題」をリアルに描くエッセイ風漫画で、縦型漫画サイト「Vコミ」で連載中だ。
「池の水ぜんぶ抜く」(テレビ東京)への出演でおなじみのAKB48の大家志津香が、8月3日に自身のTwitterで「今日も拒まれてますって漫画読んでたら、山木にイライラしすぎて吐きそう。めっちゃストレスなのに読んでしまう悔しい」と感想を投稿。すると、大家とは若手時代に同じ地方出身者として支え合ってきた指原莉乃が「最後まで読んだらしーちゃんどうにかなってしまうよ まじで」と、同じ漫画を読んでいることを報告。
これに、最近「サンデー・ジャポン」(TBS系)などに出演する指原莉乃の“弟子”、HKT48の村重杏奈が「まっっってください俺も読んでます 全力アンチ」とリプライし、指原は「最後まで読んだらイライラしすぎて全員で殴り合いになるよ」と返信。指原莉乃と現役アイドル2人による、漫画「今日も拒まれてます」を巡るやり取りが展開された。
「『今日も拒まれてます~セックスレス・ハラスメント 嫁日記~』は、編集者の夫との“レス”に悩む作者が、マカ入り味噌汁を飲ませたり、ロマンティックなアンダーウエアで誘惑したりと試行錯誤するも失敗続き、そんなリアルな夫婦問題を描いて話題になりました。しかし、物語が進むに連れて夫の不貞が発覚。さらに、不貞相手の女性が登場し、夫のハラスメントも加速。事態はどんどん泥沼化していき、作者は精神的に追い詰められていきます。作中の夫の身勝手すぎる行動に、読者からは『ほのぼの漫画かと思ったら、夫がクソすぎてイライラしてくる』『夫がクズすぎて目が離せない!』といった悲鳴があがり、“胸くそ漫画”と言われています」(エンタメ誌ライター)
登場人物の夫に殺意が湧いてきて体調を崩したという読者もいるほど、読者の心を締め付けつつも、読めば読むほど魅了されてしまうこの作品。
「コロナ禍で自粛生活が続く中、SNSでは『今日も拒まれています』のようないくつかの“胸くそ漫画”がバズりました。5月頃、パチンコ依存症の主人公をはじめ、登場人物がクズばかりの『連ちゃんパパ』(ありま猛)という、1990年代にパチンコ雑誌で連載されていた漫画が、いきなりSNSで注目を浴びました。パチンコ代を稼ぐために悪事を重ねていく様子が『コボちゃん』のようなほのぼのした絵柄で描かれ『主人公が邪悪すぎて吐き気を催す』と大拡散され、一時は漫画が掲載されているサーバーがダウンするほどに。また、すれ違う夫婦の気持ちと、静かにほころびが広がっていく様子を描いた、『妻が口をきいてくれません』(野原広子・サイト『よみタイ』で連載中)や、地方出身のサブカル女子が上京して何者にもなれない葛藤や自意識を丁寧に描いた『普通の人でいいのに!』(冬野梅子・サイト『コミックDAYS』掲載)など、人の心をえぐるようなリアルで“痛い”漫画が密かなブームになっています」(漫画系サイト編集者)
指原莉乃や、現役アイドルをも魅了する「イライラするけど目が離せない」“胸くそ漫画”。『今日も拒まれています』は現在も絶賛連載中なので、このクソ暑い中、“胸くそ”を体感してみるのもいいかも?
(金宮炭子)