朝食を取るだけで子どもの学力が上がるのであれば、それほど楽なものはありませんよね。そこまではいえないまでも、取らないことの代償は大きいので、学力を向上させるための基礎固めとして、朝食はとても重要です。詳しくみていきましょう。
■朝食“だけ”が学力に影響する!?
予防医療コンサルタントの細川モモさん、宇野薫さん監修「成功する子は食べ物が9割」(主婦の友社刊)によると、学力との明らかな相関関係があるのは、昼食や夕食ではなく「朝食」なんだとか。朝は子どもの脳が起きても全身の細胞は眠っている状態で、朝食で内臓を動かすことで体にもスイッチが入るのだそうです。
また、朝食の内容も重要とのこと。「糖質+たんぱく質+鉄」をしっかり摂取すると、糖質が脳にエネルギーを補給し、たんぱく質が体温を上げて脳機能を高め、鉄が血液を全身に酸素を運びやすくします。その結果、体力が向上して気持ちが安定し、学びへの意欲も湧きやすくなるそうですよ。こうみると、朝食は心身の調子を整えて学びの質を高める、重要な食事といえそうですね。
■子どもが食べない・朝食を用意するのが難しい場合は?
朝食を用意しても、子どもが食べない場合や十分な質・量を用意できない場合もあると思います。各家庭での事情もありますから、朝食が重要だと分かっていても改善しにくく難しいですよね。完璧を求め過ぎては、お母さんにとっても子どもにとってもプレッシャーになってしまいますから、最初から「一汁三菜」の朝食を思い描かなくてOK。スモールステップで進めましょう。
作り手も手軽に取り組め、食べる子どももパクッとストレスなく食べられるオススメの朝食は「おにぎり」です。混ぜご飯にしたり具材を工夫したりすることで、糖質にたんぱく質や鉄分を合わせやすい点でもとても便利です。慣れて余裕が出てきたら、味噌汁などのスープをプラスしましょう。野菜や海藻などを入れることで、体内の調子を整えるビタミン・ミネラルも同時に摂取することができ、栄養バランスを整えやすくなりますよ。
朝はできるだけ手間をかけず、エネルギーチャージをしたいもの。まずは、家族でおにぎりをパクッと一口食べるところから始めてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)