剛力彩芽が2期連続でドラマの主演を務めることになった。7月スタートの「グ・ラ・メ!~総理の料理番~」(テレビ朝日系)では、腕一本で政治家たちをとりこにする天才シェフ役に抜てき。共演には総理大臣役の小日向文世や滝藤賢一などの実力派が揃い、さっそく「またもゴリ押しか」との声があがっているようだ。
そんな声に対して、「ここで剛力を起用したのは順当」との見方もあるという。テレビ誌のライターはこう語る。
「注目すべきは、この『グ・ラ・メ!』が23時15分スタートのナイトドラマだということ。低視聴率女優と批判される剛力ですが、ナイトドラマではそこそこの実績を残しているのです。放送中の『ドクターカー』(日本テレビ)は深夜24時台ながら3%台を維持しており、前田敦子主演の『毒島ゆり子のせきらら日記』(TBS系)を上回っていますからね」
これまでのナイトドラマでも、2014年1月期の『私の嫌いな探偵』は平均6.8%、2015年4月期の『天使と悪魔-未解決事件匿名交渉課-』(いずれもテレビ朝日系)では平均6.1%と、23時台では合格点の数字をマークしているのだ。前出のテレビ誌ライターが指摘する。
「剛力の低視聴率女優ぶりを決定的にしたのは、2014年7月期の火9ドラマ『あすなろ三三七拍子』(フジテレビ系)でしょう。同作品は平均視聴率5.2%に爆死し、剛力はこれ以降プライムタイムの連続ドラマに出演していないほど。それがむしろ、ナイトドラマでの安定度を際立たせているとさえ言えます」
大人の動画がネットにあふれかえる現在では、視聴者もナイトドラマに艶っぽさなど求めてはいないのかもしれない。むしろ剛力の実直さと明るい笑顔が、今どきのナイトドラマに合っている可能性もありそうだ。艶っぽさのない剛力が夜ドラの女王になるのもまた、面白い現象ではないだろうか。
(金田麻有)