ジャニーズ事務所といえば、未来のスーパースターたちが共同生活を送る「合宿所」がよく知られている。現在、この制度は廃止されているが、昭和の古くは田原俊彦や近藤真彦、光GENJIやSMAPなどもみな共同生活を送り、やがて独立していった。
寮が転居してからはKinKi Kidsや関ジャニ∞、V6が居住。ところが90年代中ごろには、入居者が10人を超えたにもかかわらず、部屋数は2つしかなかった。食事も充分に行きわたらず、みんながストレスを抱えていたという。かつて写真週刊誌で張り込み取材をしていた記者は言う。
「兵庫県芦屋市という高級住宅街で育ったKinKiの堂本光一は、男だらけの生活になかなかなじめなかったそうです。なぜか彼だけ1人部屋を与えられたそうですが、部屋にいても施錠して引きこもりっきりだったとか」
プライバシーがない毎日に耐えられなくなったのは、光一だけではない。その後に入寮した関ジャニ∞・渋谷すばるがそうだ。“西のタッキー(滝沢秀明)”として人気が高かった渋谷だが、極度の人見知りで神経質。寮生活になじめず、風呂場に鍵をかけて引きこもった。
「1つしかない浴室を占拠したので、一緒に住んでいたジャニーズJr.に迷惑がかかったそうです。すばるいわく“唯一ひとりになれる時間だった”とか」(前出・写真週刊誌記者)。
そんな2人の共通点は、ソロライブを何度も開くほどの高い音楽志向。もしかするとアーティストには引きこもり癖があるのかもしれない。
(北村ともこ)