町の健康センターに数百人のマダムたちが集まり、色とりどりのサイリウムを揺らす。メンバーは華麗に歌い、踊り、そして客席に降りてファンとのスキンシップに余念がない。「噂のムード歌謡」アイドルグループ「純烈」のライブは、今、日本でもっとも濃密な空間かもしれない。今回はムードメーカーの小田井涼平を直撃インタビュー。
──あれ? いつの間にかオネエキャラじゃなくなってますね。それに体型もずいぶんとシェイプアップされているように見える。
小田井 体型は、そのキャラに合わせて太っているほうがいいだろうという判断で。もともとがオネエというわけではないし(笑)、最近、NHKとか出るようになったじゃないですか? そうすると、あれをキャラでやっていてとか説明させてもらえる時間もない。だったら、このタイミングでそろそろいいだろうと。
──ただ、ステージにおけるコメディリリーフ的な役割は継続していますよね。
小田井 うん、他の5人にない“味つけ”を考えていったら、おのずとそうなっていきますよね。
──たしかに(笑)。それにしても「純烈」のステージにおいては、お客さんに対して、毒づくくらいの勢いでイジっていますよね?
小田井 中には毒舌を真に受ける人もいるかもしれないけど、大半は「ネタで言ってるんでしょ?」とわかってもらえる。そのあたりの線引きは、綾小路きみまろさんのCDなどを参考にしながら、この程度のことは大丈夫かと。もっとも最近、下ネタにばかり走ってはいますが(笑)。
──そうしたアットホームな雰囲気が、テレビでたびたび取り上げられる原動力になっています。
小田井 それでも、歌でもパフォーマンスでも「これが鉄板!」というところにたどり着いていない。それを日々、模索しています。