週刊新潮が発売された6月22日、テレビのワイドショーは、政策秘書に暴言暴行をはたらいた豊田真由子衆院議員の話題で一色。「このハゲーーーー!」とヒステリックに罵る声と、ボコッという打擲する音声が流され、コメンテーターたちもここぞとばかりに人格攻撃を展開した。
ちなみに豊田議員は、女子御三家として名高い桜蔭高から東大法学部を経て厚生労働省に入省。米ハーバード大大学院を修了した後、5年前の衆院選で初当選した。そんな経歴に、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)でコメンテーターを務める女優の高木美保は「私も性格的に近いところがあるので、怒るっていう気持ちは分かるけど、輝かしい経歴の中で学び損ねてきちゃった部分があるんだろうな。あまりに自分がしっかりしすぎて、人の間違いを認められなくなってしまっているのでは」。
「ビビット」(TBS系)では、テリー伊藤が「スタッフを人間以下に扱っているでしょ、心がゆがんでいる」とバッサリ。「ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)の弁護士・本村健太郎氏は「法律違反の暴言であることは間違いない。パワハラには当然なる。犯罪の疑いも相当高い。診断書があるということですから傷害罪で告訴できます。脅迫になるかならないかは微妙なケースですが、どちらにしろ捜査は必要」と断罪した。
そんな中、「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)に出演した東大法学部出身の住田裕子弁護士の見解が奮っていた。
まずは豊田議員が超エリートと紹介されていることに対し、「私から言わせたら次官コースの超エリートではない。準エリートぐらい」と一刀両断。続けて「経歴を見ても、金融庁や在ジュネーブ国際機関など外に出てますから、事務次官には行けないコースだと思う。厚労省に本当に入りかったのか疑問です。どっかで物足りないものがあったので、政界に転身したのでは。順風満帆に見えつつ選挙もドブ板やって、内心ではたまりにたまったものがあって、ちょっとしたミスでも八つ当たりしてるんだなと」。要するに、“同じ東大法学部でも法務大臣秘書官まで務めた私と一緒にしないで”というわけだ。
いずれにせよ、人を学歴で判断してはいけないという好例だろう。