ソチ五輪フィギュアスケート団体で金メダルを獲得したロシアのユリア・リプニツカヤが引退することが報じられた。原因は拒食症で、治療を行った4月にはすでに引退を決めていたという。
「体重が500グラム違うだけでジャンプの重心が変わって跳べなくなるともいうフィギュアスケート選手にとっては、体重管理の難しさが拒食症につながりやすいと、過去に同じ病気で苦しんだ鈴木明子も語っていたことがあります。また、拒食症を引き起こすようなストレスや精神的に不安定な状況など、フィギュア選手は華やかな試合の裏側で苦しむことも多いのです」(週刊誌記者)
しかし、リプニツカヤの引退の原因は拒食症だけではないという声もある。
「リプニツカヤは母ひとり子ひとりで育ち、母親がステージママのような存在だったようです。一部では、リプニツカヤ選手の母親とソチ五輪時代のコーチであるトゥトベリーゼコーチとの間に確執があったとも言われています。また、メドベージェワ選手が台頭してきてトゥトベリーゼコーチの指導を独占できなくなったことが原因とも。確かに15年から16年のシーズン後にコーチが変わり、その頃から成績が伸びなくなっています。それに前後して始まった拒食症。
後にトゥトベリーゼコーチがロシアのメディアに語ったところによると、そのシーズン前からクラブのジムトレーニングに来なくなり、母親が勝手にトレーナーを雇うなど、専門家でもコーチでもないのにリプニツカヤ選手の練習について、いろいろと口を挟んでいたようです。あのままトゥトベリーゼコーチのもとで練習を続けていたら、一時的なスランプはあったにせよ、もう少し選手生活を続けられていたかもしれません」(スポーツライター)
リプニツカヤの可憐な演技が見られなくなるのは残念だが、次の新たな目標を見つけてほしいものだ。
(芝公子)