9月27日放送の朝ドラ「ひよっこ」(NHK)の視聴率が、23.9%を記録した。これは、7月20日から続く60回連続の20%超えであるとともに、自己最高視聴率でもある。放送回数も残りわずか。この最終週の、伏線をたたみかけるように回収する展開に、視聴者もカタルシスを味わっているようだ。9月30日の最終回には、視聴率25%超えも射程圏と目されている。
「主人公の幼なじみである時子(佐久間由衣)は、人気女優の川本世津子(菅野美穂)との共演を果たし、同じく幼なじみの三男(泉澤祐希)は米子(伊藤沙莉)と結ばれるなど、一人一人がそれぞれの幸せをつかんでゆく、心温まるクライマックスになっています。あとは、主人公の父である実(沢村一樹)が失った記憶を取り戻せるのか、取り戻すとすればそのきっかけは何か、という点。ほかにも、村長選に立候補した元バスの車掌の次郎(松尾諭)が当選するのか、という小さな伏線もありますが」(芸能ライター)
登場人物に敵を作らず、それぞれの人生にドラマがあった「ひよっこ」。脚本家の岡田惠和氏も、この作品には特別な思いがあったようだ。
「岡田氏はインタビューで、当初の予定では東京オリンピックの年(64年)から70年代初頭まで描こうと予定していたそうですが、早い段階で絶対にそこまで行かないことがわかったそうです。結果として、NHK朝ドラでは珍しくわずか4年間の出来事で完結することになったのだとか。『本当はもっとやりたいこともあったし、もう少し先まで書きたかった』『4年しか経たなかったことが心残りなので、新しいものではなく“ひよっこ”の続きをやりたい』と語っていますので、続編やスピンオフもありえるのではないでしょうか」(前出・芸能ライター)
30日放送の最終回では、主人公のみね子(有村架純)がカメラに向かって「またね!」と手を振る場面があることが報じられている。「ひよっこロス」になってしまったら、再びみね子に会える日を期待して待ってみてもいいのかもしれない。