ドラマ「陸王」(TBS系)が、いよいよ最終回を迎える。これまで高い視聴率をキープしているが、大物俳優はもちろん、お笑い芸人、イケメン若手俳優、舞台役者など様々なジャンルからキャスティングされているのも理由のひとつだろう。ジャニーズからは、風間俊介が出演。熱血銀行員から投資会社に転じる金融マンを好演している。
風間はジャニーズにおいて、生田斗真と並び俳優部門を支える貴重な存在。元々はタッキー&翼や嵐、関ジャニ∞と同世代のジャニーズJr.だったが、ある時期を境に歌って踊ることを辞めた。何があったのか。アイドル雑誌の取材ライターに話を聞いた。
「風間くんは14歳で入所。生田くんが同期です。ほどなくして山下智久くん、生田くんと次世代ジュニアとして売り出されたものの、高校受験のために芸能活動を半年休業。合格後に復帰したんですが、すでにポジションはなく、後輩Jr.と一緒に同期や後輩のうしろで踊るバックダンサーを強いられました」
当時、風間の頭には退所が何度もよぎったという。そんな折、ターニングポイントが訪れた。16歳のときに「3年B組金八先生」(TBS系)に出演して、不気味な雰囲気を持つ中学生を怪演したのだ。
「金八をきっかけに、事態は好転。再び山下くん、生田くんと肩を並べることができ、俳優の長谷川純くんと4人で4TOPS(フォートップス)を結成します。4TOPSは歌手デビューにもっとも近いユニットと誰もが信じて疑わなかったのですが、急転直下。山下くんがNEWSに移ったことによって、同グループは解散。風間くんは、再びドン底を見ました」(前出・取材ライター)
しかし、やがて“心に闇を抱えた青年を演じさせたら右に出る者はいない”との評価を得て、12年には連続テレビ小説「純と愛」(NHK)に出演して一気に全国区へ。
芸歴20年。ジャニーズで一番素朴だといわれる風間。ここ数年はドラマ、舞台、映画からのオファーが途切れない。苦境に打ち勝った風間こそ、真の“陸王”といえるのかもしれない。
(北村ともこ)