A.B.C-Zの河合郁人が、ジャニーズものまねでブレイクし、テレビのバラエティ番組にひっぱりだこになっている。キャリア21年にして、今年は木村拓哉と明石家さんまという2人のビッグネームと初共演。コロナ禍をものともせず、大躍進した。
そんな河合の成り上がりストーリーを間近で見て、奮起した同世代ジャニーズがいる。舞台を中心に活動するふぉ~ゆ~だ。福田悠太、松崎祐介、辰巳雄大、越岡裕貴と名前に「ゆう」が付くことから、ジャニー喜多川氏が命名した4人組。CDデビューのチャンスを逃しつづけたキャリア22~23年のアラサーだ。そんな“日陰のジャニーズ”がいま、三の線で天下を獲ろうと本気になっている。
「河合は18歳からやっているジャニーズものまねで開花しましたが、ふぉ~ゆ~は昨年、『ジャニーズあるある』と『ものまね』で『M-1グランプリ2019』にエントリー。福田&辰巳によるM-1限定コンビ『つ~ゆ~』として、現役ジャニーズ初の出場にして3回戦まで進出しました」(アイドル誌ライター)
つ~ゆ~は、知名度抜群の先輩たちをネタにするボケとツッコミで応酬。KinKi Kidsやタッキー&翼のコンサート・演劇で磨いた腕は本物で、話術も達者。そのセールスポイントを漫才でも生かそうと、2度目の挑戦となる今年はプロの漫才師を生で観たり、YouTubeで分析したり、コロナ禍にはリモートで自主練習するなどして、さらにスキルを磨いた。オリジナルネタは3本に増え、何でも器用にこなすジャニーズの底力を見せた。
そんな2人に刺激を受け、ライバル心を燃やしたのが、残る2人の松崎&越岡だ。今年の「M-1」に「おつゆ」のコンビ名で初挑戦したのだ。
「つ~ゆ~の前例があるだけに、おつゆにも当然注目が集まっています。突破した1回戦(9月24日の大阪大会)から、関西ローカルの情報番組『キャスト』(朝日放送)の密着カメラが入りました」(前出・アイドル誌ライター)
おつゆは、正統派漫才のつ~ゆ~に反して下半身なネタも辞さない。松崎が越岡の胸の先っちょをさわりながら腰を振るという、現役ジャニーズとしてあるまじき艶ネタで博打に出た。結果、1回戦の大阪大会で予選2位通過という奇跡を起こした。
河合のブレイクによって、にわかにフィーチャーされ始めたアラサージャニーズの三枚目路線。昨年つ~ゆ~は、過去最高5040組のエントリー中296位という悪くない成績を収めた。今年は残念ながら2回戦敗退に終わっている。一方のおつゆも2回戦敗退。残念ながら勝利の女神は微笑まなかった。これに懲りることなく、来年も期待したい。
(北村ともこ)