最近眠れていますか? 実は、睡眠の質が下がることで、健康を損ねるだけでなく、肌にも悪影響が出ることが分かっているんです。
バスタイムから快眠まで、健やかで心地よいライフスタイルを提案している内野株式会社が2020年11月に実施、在宅勤務をしている首都圏在住の男女1,000人を対象にした睡眠に関するアンケート調査によると、コロナ禍以降に睡眠に関して不満や悩みを持つようになった人は全体の約40%に。その理由を尋ねたところ、「睡眠の途中で目が覚めてしまう」が最も多い結果になっていました。
また、在宅勤務を開始するときはON⇒OFFを意識する人が約半数いる一方、勤務を終えるときにはこれを意識していないという人が約半数という気になる結果も。これはつまり、ダラダラと仕事を続けやすいということ。確かに、ON⇒OFFへの切り替えが難しいのが在宅勤務のネガティブな点。けれど、それが睡眠に影響してしまうのは避けたいですよね。
東海大学医学部長の坂部貢さんによると、コロナ禍の前と比べて睡眠の悩みを抱える人が増えているのだとか。コロナ禍によって、生活環境や就業環境の変化が心身にストレスを与えています。これが、良質な睡眠を取れない人が増えてきている原因の一つだと考えられるそうですよ。
また、坂部さんは、睡眠時には成長ホルモンをはじめ、身体のコンディションを維持安定化させるホルモンや生理活性物質が分泌されており、これらの作用によって身体の疲れが回復し、記憶が脳に定着するといいます。しかし、睡眠時間が不足したり、良質な睡眠が取れない日が続いたりすると、成長ホルモンなどの分泌が低下してしまい、肌の代謝機能も低下するため、メラニン色素が肌に残ってシミやくすみの原因となったり、角質が乱れて肌がダメージを受けやすい状態になってしまったりするのだそうです。
他にも、ハリのある肌に重要なコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった成分を作り出す細胞の働きも低下するため、肌から水分が失われやすい状態となり、肌の乾燥やトラブルの原因となってしまうとも指摘します。
在宅勤務による睡眠の質の悪化が、肌に悪影響を及ぼすとは……女性にとっては恐ろしいことです。在宅勤務でもOFFへの切り替えをしっかり行い、寝る直前のPC作業やスマホ操作などは避け、もう少し睡眠の質のことを考えてもいいかもしれませんね。