タレントの上沼恵美子が2月1日放送のABCラジオ「上沼恵美子のこころ晴天」に出演し、激動の2020年に引退を計画していたことを打ち明けている。
上沼は番組の終盤、リスナーから2019年11月に発売された「時のしおり」のカップリング曲「人生これから」のリクエストが入ると、同曲への自身の思い入れを語り、自身の芸能キャリアについて「もう少しだけタレントをやろうと思ってるんですよね」「本当は去年でやめようと思ったの」などと明かした。
この突然の告白に対し、お笑いコンビ・モンスターエンジンの西森洋一も「えー」と驚きのリアクション。上沼は「知らんかった?」「電話せえへんかったもんね」と笑わせ、引退を考慮した理由としては「年もオーバーエイジ」と年齢を挙げている。
ただ、心残りがあったのか、上沼は「ところがね、まだ喋りたいのよ。ラジオ楽しいのよ。だから、そういうこともあって、まだもう少しやらせていただこうと、主人にも了解を得ましてね。(夫からは)『趣味の代わりにしといたら』って。趣味でこないに責任負わされるのも、というのもあるんだけど」とし、最終的には引退を踏みとどまったという。
今後の展望については「コロナがどっか行ったら、私、何かしたいの。この曲でフェスで歌いたいの。カップリングの『時のしおり』で泣いてほしいの。照明で泣かせる自信がある。すごいと思う。いい曲。ジーンと来ます」と述べ、コロナ収束後のフェス参戦を待ち望んでいる。
「2020年は上沼にとって非常に心労が積み重なった1年でした。まず、コロナ禍によってバラエティ番組がリモート収録を余儀なくされると、上沼はソーシャルディスタンスを徹底した上での神経質な撮影方式にやりづらさを感じ、11月には『コロナ禍の中で鬱になっていたんです。夏頃がピークだった』と告白。また、その夏頃には25年間メインMCを務め上げた『快傑えみちゃんねる』(関西テレビ)が制作サイドとの軋轢により突如終了し、長年息子のように可愛がり続けてきたキングコング・梶原雄太との間にもトラブルが勃発。その後は一部週刊誌から、周辺スタッフや関係者、共演者へのパワハラ疑惑を報じられ、バッシングに悩まされていることも吐露していました。そんな影響からか、昨年末の『M-1グランプリ』では、いつになく甘口ジャッジの連続となり、上沼のトレードマークでもある怒号を交えたダメ出しは封印。冗談か本気か、大会冒頭の自己紹介でも『(2020年が)最後の審査だと思って挑んでいます』『本当にファイナルです』などと話していました」(テレビ誌ライター)
“引退が近づいているのではないか?”との憶測が飛び交ったM-1での発言だが、今回のラジオでは本格的にその可能性を模索していたことが発覚。これについて、ネットでは「唯一無二の人。やめたら寂しい」「上沼さん、65歳で定年と言わず、まだまだ元気な声聞かせて下さいよ」「上沼さん辞めないで!コロナ落ち着いたら、えみちゃんねるに代わる新番組やってほしい」と上沼の芸能活動継続を求める声が殺到している。
歯に衣着せぬ毒舌芸がたびたび批判の的となることは多いものの、最近ではそうした役回りを演じるタレントが徐々に減っている傾向も相まって、上沼の唯一無二な芸風にはまだまだ需要があるようだ。
(木村慎吾)