ドラマ「俺の家の話」(TBS系)で主演を務めるTOKIO・長瀬智也の演技が改めて高く評価されている。長瀬と宮藤官九郎がタッグを組むのは11年ぶり。「池袋ウエストゲートパーク」ほかヒット作ばかりだ。
長瀬はTOKIOとしてデビューする前の「ツインズ教師」(テレビ朝日系/93年)以降、コンスタントにテレビドラマに出ている。その一方で、総合音楽家としても大成。98年4月にリリースした5枚目のオリジナルアルバム「Graffiti」に収録されている「BAD NAMED SONG」から、17年8月に発売した53作目のシングル「クモ」まで、メインボーカリスト、ギタリストとしてだけではなく、作詞・作曲・編曲まで手がけているのだ。
メンバー4人のなかでも、とりわけ音楽へのこだわりが強い。それは、ある数字にも表れている。
「TOKIOは13年から、バンド内コンペというシステムを導入しています。楽曲を提供してもらうことを辞め、メンバーが自ら曲を制作して、その中から選ぶのです。採用率がズバ抜けて高いのが長瀬。20歳からパソコンを使った音楽づくりをしているそうです。世に出ていない曲も含めると500以上のストックがあるとか」(音楽関係者)
3月でジャニーズ事務所を去り、音楽の裏方に回る。18年に山口達也が不祥事を起こして、脱退・退所して以降、音楽活動は停止。これが退所の背中を押したと言われている。
「自宅の一室は、簡易的な映像&音楽スタジオ。ギターの材質、マイク、電気のボルト数、ケーブルまでこだわり、レコーディングも可能です。コンペでも、デモの段階では仮の歌詞や『ラララ』などで済ませるメンバーが多いなか、長瀬さんは歌詞を書き、完成形に近い形でプレゼンするそうです」(前出・音楽関係者)
作詞・作曲・編曲に携わり、リリースされた自曲はおよそ40曲。この数年はそれだけで飽き足らず、ジャケットのデザイン、ライブ映像の編集にまで手を伸ばしている。
音楽に対する飽くなき探求心と一途な愛。俺ならぬ“長瀬の家の話”にも、耳を傾けたいものだ。
(北村ともこ)