競泳男子で東京五輪代表の瀬戸大也が4月14日、オンラインでの合同取材に応じ、新型コロナウイルスによる五輪の延期や自身の不貞騒動などを振り返った。
瀬戸は昨年9月、週刊誌に複数女性との不貞を報じられ、同年末まで活動停止処分を受けていた。しかし、コロナ禍の影響で五輪が1年延期された夏の時点でモチベーションを失い、本格的なトレーニングからはしばらく遠ざかっていたと告白した。
「ほぼ練習していない状態が8カ月くらいあった」と振り返ったが、年明けからは本格的に練習を再開。先の日本選手権では長期のブランクがあったとは思えないほどのパフォーマンスを見せ、400メートル個人メドレーを制覇。五輪での活躍を大いに期待させる仕上がりだった。
また、瀬戸は「自分がしてしまった行動でたくさんの人を裏切ってしまった」とし、「過去は変えられないし、悔やんでもいないので、失敗から勉強して、1人の人間としてどう成長できるか。とにかく競技に集中して頑張っていく」とすでに気持ちを切り替えている様子。「もう一度、日の丸を背負わせてもらってありがたいし、当たり前じゃない」と気を引き締め、五輪開幕までの残り100日という期間について「短いが、自分的にはちょうどいい。しっかり集中できる期間だし、自分がどれだけ本気になれるか試される期間。ここから必ず金メダルをつかめると思うので楽しみです」と強い自信をのぞかせた。
「10代の頃から世界を舞台に戦い続け、常にトップの座に君臨してきた実績がある瀬戸。今回の五輪でも金メダルへの期待を口にする辺りはさすがの自信といえますが、多くの提携先や関係者を裏切る行為があったことを自認しながら、『悔やんではいない』とした部分には、世間から『悔やんでないんかいっ!』『悔やんでもいない? 家族や応援してくれている人たちを何だと思ってるんだろう』『本人の中では不貞問題は清算済みなんだろうか』『ちゃんと悔やんでくださいね』『そう言えるところが理解できない』などと突っ込まれています。本人としては、今後は前だけを向いてポジティブに進んでいきたいとの気持ちを表現したかったのでしょうが、まるで反省していないかのような言い回しだったと解釈されてしまったようです」(テレビ誌ライター)
不貞騒動の影響により、2017年から所属していた全日本空輸からも「企業イメージに相応しくない」として契約を解除されるに至った瀬戸。多くを失った2020年ではあったが、五輪本番ではそうした鬱憤を晴らす最高の泳ぎを見せてほしいところである。
(木村慎吾)