鈴木亮平主演ドラマ「レンアイ漫画家」(フジテレビ系)の視聴率が低迷を続けている。
4月8日放送の初回6.5%でスタート。4月15日放送(第2話)は5.1%にダウン。4月22日放送(第3話)は、打ち切り危険水域である視聴率5%をさらに下回る4.8%に下落。5月13日と5月20日放送は5.0%(ビデオリサーチ調べ、平均世帯視聴率、関東地区)で推移している。正に尻に火がついた危機的状況だ。
原作は山崎紗也夏の漫画「レンアイ漫画家」。鈴木扮する恋愛の苦手な天才少女漫画家に見込まれ、金なし仕事なし男なしの崖っぷちアラサー女子(吉岡里帆)が漫画のネタのために疑似恋愛をするラブコメディだ。
心ウキウキする春は恋の季節ということもあって、今期は恋愛ドラマが花盛り。だが、コロナ禍の自粛疲れで疲弊した心を癒せるほどパワーのある作品は皆無。いずれも視聴率爆死状態だ。
このドラマも原作者了承のもと、ヒロインメインの恋バナを鈴木演じる漫画家メインにスイッチ。ドラマを再構築する荒技まで使ったのだが、このていたらくとなった。
「民放連ドラ単独初主演の鈴木は不器用で人見知りな漫画家役に挑戦。仕事一筋のあまり一般常識ゼロの困ったちゃんを熱演しています。吉岡はその我がままに手を焼きながらも、次第に心引かれていくという王道の展開。とはいえ、周囲の男をその気にさせてしまう吉岡のあざとカワいさが鼻につき、女性視聴者をキュンキュンさせるまでにはなっておらず、感情移入しにくい恋バナドラマに。それが数字に結び付かない理由の1つではないでしょうか」(テレビ雑誌記者)
鈴木といえば、朝の連続テレビ小説「花子とアン」(NHK)で主人公・吉高由里子の夫役を演じて一躍注目を集めた。「天皇の料理番」(TBS系)では病に冒される男を演じるため、20キロ激ヤセ。その後の主演映画「俺物語!!」では一転、一気に30キロ増量してみせた。その結果ついたあだ名が「日本のロバート・デ・ニーロ」。役に合わせて完璧に作りこむストイックな姿勢を買われ、大河ドラマ「西郷どん」(NHK)の主役に抜擢されたのは、記憶に新しい。
「高身長高学歴のイケメン俳優だが華やかさに欠け、数字も持ってない。恋愛ドラマの主人公としてはいささか荷が重かったのでは。ヒロインの吉岡も鈴木以上に数字を持ってない女優としておなじみ。連ドラ初主演作品『きみが心に棲みついた』(TBS系)の平均視聴率が7.7%、『健康で文化的な最低限度の生活』(フジテレビ系)は5.8%と低調に終わり、最近は連ドラヒロインのお呼びもかからない状態が続いています。そんな2人のタッグですから、高視聴率は期待しにくいかもしれません」(芸能ライター)
今、いちばんヒヤヒヤしているのは「日曜劇場」(TBS系)の関係者かもしれない。鈴木は7月スタートの同枠「TOKYO MER~走る緊急救命室~」で主演を務める。驚異的な技術を持つスーパードクター役で、いわずとしれた同局の看板ドラマ枠だ。現在2ケタ視聴率で絶賛放送中のドラマ「ドラゴン桜」の後番組。万が一数字をダウンさせるようなことになれば、今後お呼びがかかることは難しい。そのためにも「レンアイ漫画家」で高視聴率をゲットしておきたかったが、そうは問屋がおろさず。何とか打ち切りだけは免れたいところだが、果たして。
(塩勢知央)