お笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史が8月13日放送のラジオ番組「ナインティナインのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)に出演し、ユーチューバー・フワちゃんとの共演で感じた“時代の変化”について語った。
岡村は、これまでに何度か自身がMCを務める番組でフワちゃんと共演してきたと説明。しかし、VTR後に全ての出演者にコメントの機会をもうけるスタイルに対し、フワちゃんからは「そんなの(放送では)使わないんだから、全員に振らなくていい」とダメ出しを受けたという。
これに岡村は「俺は古い人間やから、一応全員に振るやん」とし、「それで、フワちゃんに『(VTR)どうでしたか?』って聞いたら、フワちゃんが『私、ここじゃない。ここのコメントはやめとくわ』って言われて」とまさかのコメント拒否をされたという。
そんなフワちゃんの振る舞いに「すごない?」と呆気に取られる岡村。「オンエアに残るようなコメントがないなって、多分フワちゃんは思ったと思うねん」とフワちゃんの心情を推察し、出演者がMCの意向に反してコメントするかどうかを決める時代となったことにジェネレーションギャップを感じたようだ。
その収録現場に共演者として居合わせたハライチ・澤部佑はそんなフワちゃんの仰天行為に関し、「こんなこと、いいんですか? 前の人とコメントが被ったらダメだから、コメントは2種類用意しとけって先輩に言われてましたけど」と困惑していたというが、岡村は「そうやねんけど時代がちゃうねん。コメントを断る時代が来てんねん」と従来のやり方が変化しつつあると指摘。相方・矢部浩之は「泉ピン子さんレベルやと、しっくりくる。あ、すみません、そうでしたよねってなるけど、まさかのフワちゃんが」とし、芸歴の浅いフワちゃんによる常識破りな振る舞いに驚いたようだ。
フワちゃんのコメント拒否に関して、岡村は1年前の2020年8月14日放送の「オールナイトニッポン」でも言及。TBSで岡村がMCを務める同じ番組の3時間スペシャルと2時間スペシャルを同日中に立て続けに収録するという過酷な日があったと振り返り、「今日は5時間スペシャルやと思って頑張ろうな!」と周囲を鼓舞していたものの、5時間フルで出演していたフワちゃんは徐々に疲れがピークに。終盤にフワちゃんへコメントを振るも、あまりの長時間収録で「フワちゃんがおかしくなってた」とし、「意味不明のこと言い出して」と回顧。「大丈夫か?」と聞くと、フワちゃんからは「質問なんでしたっけ?」との返しがあったという。
一方のフワちゃんも昨年12月8日放送の「太田上田」(中京テレビ)に出演した際、休憩なしの3時間特番の収録で疲労の末に不機嫌になってしまったことがあると告白。「みんなもそうかと思ったら、横見ると澤部とかがすごい健気に頑張ってる」と驚くと、過去にはMCを任されていた岡村に「オープニングトーク長くない? 絶対これ(オンエアで)使わないんだから、次いったほうがよくない?」とクレームを入れたことがあるとのこと。ただ、岡村からは「ごめんな。おじさんやからオープニングトークでアイドリングかけんと上手く回らんねん」と謝罪されてしまい、罪悪感に駆られてしまったと反省していた。
「自ら動画の撮影、出演、編集をこなしてきたユーチューバーのフワちゃんに対して、岡村は演者としての役割に専念。後の編集のためになるべく多くの使い所を残すことを意識しており、両者にはテレビ番組の制作に携わる上での感覚の違いがあるのかもしれません。しかし、世間からはテレビタレントとしてのフワちゃんのプロ意識の低さを咎める声が多く、『自己判断するフワちゃん、そのうち色んな番組呼ばれなくなるぞ』『コメントを使うかどうかは制作側の判断。使われるコメントを引き出そうとする岡村さんがプロであり、使われないと自身で判断してコメントしないフワちゃんはどうかと思います』『芸能人として仕事でテレビ番組に出るなら、最低限求められた仕事はしないとね』との指摘や、『コメントは2種類用意する澤部さん。さすが色々な番組に呼ばれるのも納得です』といった声が相次ぎました」(テレビ誌ライター)
なお、岡村はもしもそうしたコメント拒否を元お笑い芸人の島田紳助さんが司会を務める番組で行った場合には、「(キレて)1回、収録止まるやん笑」とし、明石家さんまの番組でも「『お前、2度と振れへんぞ』ってなる」などと恐怖のシチュエーションを想像していた。
既成概念をぶっ壊したフワちゃんのスタイルは、“さんま以外”の令和のバラエティ番組でのみ成立するものなのかもしれない。
(木村慎吾)