女優の沢口靖子が22年間主演を務めてきたドラマ「科捜研の女」(テレビ朝日系)の劇場版が9月3日、公開された。翌4日に行われた公開舞台挨拶に登壇した沢口は「映画のお話があったのは2年前、2019年秋でした。長年支えてくださったファンの方々に感謝の気持ちを込めて精いっぱい撮影に臨みたいと誓いました」と大きな瞳に涙をにじませながら言葉を発し「その時、後でこんな大変な事態(コロナ禍)が起こるとは思いもしませんでした。あきらめず、やってきてよかった」と、感極まった様子で挨拶した。
沢口にとって、99年に始まった同作の榊マリコは女優人生初の“当たり役”であることは言うまでもない。
「1984年の第1回『東宝シンデレラ』でグランプリに選ばれ芸能界入り沢口は、朝ドラ『澪つくし』(NHK)で全国区の顔になりました。彼女のイメージといえば、清楚で賢い優等生タイプ。しかし、本人は大阪出身だったため、大阪弁が出てしまいセリフ回しには苦労したそうです」(芸能記者)
そんな沢口の転機となったのが、00年から始まった衣類の防虫剤CMだという。
「ここでは封印していた大阪弁を解禁。お雛様や政治家、女子高生にパンクロックのヴォーカル、マリリン・モンローにも扮しました。時には毒舌を吐き、自虐的なセリフもありとコメディエンヌの新たな一面をみせました」(前出・芸能記者)
お堅い役ばかりでなく、コメディエンヌの顔もまたぜひ見せてほしいものだ。