お笑いタレントの明石家さんまが9月11日放送のラジオ番組「ヤングタウン土曜日」(MBS)に出演し、TBSでの生放送後に過激なファンから襲撃を受けたビートたけしについて言及した。
たけしは4日放送の「新・情報7daysニュースキャスター」(TBS系)に生出演後、同局の敷地内で弟子入り志願の男性からつるはしで襲われるトラブルに遭っていた。
この件について、たけしと長く親交があるさんまは「これ、たけしさんは意外とみんなが思ってるより平気だったと思う」「俺ら、40何年、こういう人らと会わなきゃいけないんですよ。家に来たり、押し寄せたり」と語り、危険なファンとの遭遇は人気芸能人にとって悩みの種だという。
また、「俺も5人、警察に引き合わせてますから、過去。色んなことがあって」と警察沙汰になるほどのトラブルに見舞われたと告白。最も困ったケースとしては、毎週日曜日の18時半になると必ず自宅の玄関ドアをノックしてくるファンがいたと振り返り、「ねぇ、一緒にサザエさん見よう」と言われ、「なんで一緒に見なあかんねん!」と返したという。
ほかにも、今回のたけしと同様、弟子入りを熱望する人間から迷惑をかけられたことが多々あると回想。「俺は確かに(声かけにも)応対するからあれやけども、応対してなかったらと思うと‥‥。でも、仕方ない。これはね、俺とたけしさんは選ばれし男やと思う。自分で言うのもなんやけど」と相応の覚悟を持って宿命と捉えているようだ。
さらに、「気をつけようがないから。もう仕方ない。この商売を選んで、売れさせていただいた、というのもあるから。この仕事選んでんねんから、覚悟して生きていかないとあかんので」とも語っていた。
「さんまといえば、ほかの後輩芸人も驚くほどのファンサービスを行うことでも知られ、しばしば一般人への神対応が話題になります。昨年12月13日放送の『誰も知らない明石家さんま』(日本テレビ系)では、信号待ちをしている最中、中学生に受けた暴行の過去を告白。中学生グループに存在を気付かれ、臀部に強烈な蹴りを入れられるも、さんまはすぐに『ナイスキック!』と応対し、謝罪する中学生に『かまへんかまへん! 頑張りや!』と返したといいます。さんまは蹴られた瞬間、『もう、カチーンとは来てた』と当時の心境を明かしつつ、『俺が中学生の胸ぐらをつかんで、ちょっとでも暴力を振るうと、仕事1年間休まなアカン。それをしたくないから(ナイスキックと)言うただけ』と説明していました。一般人から距離を詰められることが多く、こうした不条理な局面を乗り越えてきたさんまですから、もはや“選ばれし男”と解釈して割り切っているのかもしれません。
ネットではそんなさんまの気苦労に対し、『陽気に振る舞ってるけど、色々と不愉快な思い、怖い思いもしてるんだろうなと思う。人気者とはいえ、大変だな』『ここまでの覚悟を隠して、テレビでもオフでも全員におちゃらけ対応できるってさんまちゃんしかいない。他の人なら精神崩壊する』『ネタにしちゃうところも凄い』といった声が集まっています」(テレビ誌ライター)
しかし、今回のたけしのケースでは、犯人はつるはしのほかに刃渡り10センチの小刀を所持していたことも発覚。9月11日放送の同番組で、たけしは事件後に不眠症を含む後遺症に悩まされたと告白した。
さんまの想像以上に、たけしは憔悴しきっていたのかもしれない。
(木村慎吾)