7月期の連ドラは、軒並み視聴率が落ち込むなか、日本テレビが一人踏ん張っている様相だ。7月27日現在、ふたケタの平均視聴率を堅守できているドラマは3本で、そのうち2本が「花咲舞は黙ってない」「デスノート」と日テレの作品。深夜枠ながら「婚活刑事」も、一度落ちた数字を回復させている。
「でも、オリジナル作品は皆無。すべて原作ありきのドラマですからね」
と冷ややかに語るのは他局のドラマ制作スタッフ。
「『花咲舞は黙ってない』は池井戸潤の小説『不祥事』、『ど根性ガエル』『デスノート』は漫画、『婚活刑事』も同名小説が原作です。各ドラマのホームページを見ると『デスノート』以外はすべて原作が紹介されています。視聴率が取れてナンボのテレビ業界ですから、何を言っても負け犬の遠吠えになりますが、オリジナルを作る気がゼロでも、物語性の高い原作さえ見つけられればOKなんですよ。日テレは原作を探し当てる力と、それを調理する力に長けている」
視聴者はドラマを観る時、オリジナル作品かどうかは気にしない。面白ければ観る。ただそれだけだ。日テレの一人勝ちとはいえ、他局のドラマと同様に、中盤に差し掛かって視聴率が落ちてきている作品があることも事実。だからどうか、最後まで飽きさせず観る続けたくなるドラマを見せてほしい。