「子供たちが壊れます!」 尾木ママの“警鐘ブログ”が世間に響かなかった原因

 教育評論家の“尾木ママ”こと尾木直樹氏が10月14日に自身の公式ブログ「オギブロ」を更新し、コロナ禍における小中高生のメンタルを案じている。

 この日、尾木氏は「息ぐるしい!!子どもたちが壊れそうーー」と題したエントリーを投稿。「これは大変ですーー」と書き出し、「子どもたちが壊れそうになっています 猶予はありません! 特に小学生をなんとか支えないとーー つまり そのママたちの生活を支えないと このままじゃ息苦しい子どもたちが真っ先に壊れますーー潰れます」と“壊れそう”だという小学生とその親に対するケアを求めた。

 続けて、東京・町田市で起きた小学6年生女児による学校配布タブレットを使ったいじめ書き込み問題と、それによる生徒の自死事件を引き合いに出し、「コロナ禍におけるネットいじめ増大の象徴かも知れません!」と警鐘を鳴らした。

 また、「警察発表では 小中高生の昨年度の自死者は 前年度より100人近く多い507人も!!」とのデータを紹介し、「尋常じゃない事態ですーー」と嘆き。「学校も家庭も社会も『子どもたちを忘れないでーー』 叫びたい気持ちでいっぱいですーー みなさんよろしくお願いします」と締めていた。

「ブログコメント欄には『子供ファーストが、実現できればいいですね』『昨年3月の全国一斉休校以来、子どもたちは外出したり、友だちと会ったりするのをやめています。それが、1年半以上続いたら、心がおかしくなりますよ』と同調する声があったものの、『息苦しい』『壊れそう』『子供たちを忘れないで』などといった抽象的な表現が多く、それに対する具体的な解決案なども示されなかったことから、ネットでは『評論家を名乗り、大学教授をやってるなら、具体的な事例と改善案を出すべき』『この方はいつも、“私は、子どもの味方”という感じでブログを書くが、理想郷の話をされるだけで、具体策がない』『子どもたちのことを思ってどんな政策をとるべきだと考えているのでしょうか』などの指摘も散見。また、『コロナで精神的、肉体的、経済的に追い込まれているのは子どもだけじゃない』『子供のほうが順応性高くてマスク生活に慣れている。学校で普通に友達と喋ってるし、運動場で遊んでる』『この人は誰でも言えるようなことしか言わない』とする声も寄せられました」(テレビ誌ライター)

 コロナ禍で子どもたちの活動が平常時に比べ、制限されているのは事実だが、同氏の表現が曖昧かつ抽象的だったため、あまり世間からの共感を得るには至らなかったようだ。

(木村慎吾)

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