俳優・吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(NHK)の第38回が12月5日に放送され、草なぎ剛演じる徳川慶喜の哀愁あふれる演技に絶賛の声が殺到している。
近代日本資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一の生涯描いた今回の物語。第38話では、栄一(吉沢)が静岡の慶喜邸を訪れ、慶喜の偉業を後世に残すために伝記を作らせてほしいと願い出るも、慶喜は「何度も言うが、話すことは何もない」と断り、「なにが偉業だ。私は誰に忘れ去られようが、たとえただの趣味に生きる世捨て人と思われようが構わぬ」と告げる。歳をとった慶喜の姿を熱演した草なぎに対して、ネット上には「枯れ具合が素晴らしい」「晩年の重厚な佇まい。草なぎ剛は、ここまでできる俳優なんだって感動ものでした」「慶喜を全く演じてるという感じがしない。草なぎ剛さんのことを慶喜本人だと思い込まされる」など驚きの声が多数書き込まれた。
クランクアップ後に行われたオンライン取材では「1年間同じ役をやることがなかった。人生のターニングポイントになった」と前置きした上で「枯れていく男の哀愁を見てほしい。そういう役を今までやったことがなかった」と今回の再登場シーンをアピールした。
「新しい地図の3人によるABEMAのレギュラー番組『7.2新しい別の窓#45』(12月5日)には、吉沢亮が出演。草なぎと共演した吉沢は『めちゃくちゃ大ファンでした』『だからすごい緊張した』と告白。また『普段はフランクな方』『いざお芝居になると草なぎさんのオーラが全部消え、本当に慶喜のようになる』とその演技を絶賛していました」(女性誌記者)
草なぎは昨年公開された映画「ミッドナイトスワン」で、トランスジェンダーの凪沙役を演じて、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。俳優としてさらなる進化を遂げている。
「草なぎは、トランスジェンダーという難役に挑むため『これまで培ってきたスタイルを全部捨てようと決心した』とコメント。監督・脚本を手がけた内田英治は『同じ憑依型でも3、4割くらいは計算が入るが、僕から見る限り草なぎさんは限りなく100%に近い憑依』と絶賛しています。今回の慶喜役でも、哀愁あふれる枯れた慶喜が100%憑依していたと言えるのではないでしょうか」(テレビ誌記者)
俳優・草なぎ剛の次回作が待ち遠しい。
(窪田史朗)